シンガポールのお茶とスイーツを味わえる

 神戸は、坂道の多い街。異人館街である北野町で知られているのが、北野坂、ハンター坂、不動坂。そのうちの不動坂は、坂の上の三本松に不動明王立像が安置されていることから、そう呼ばれるようになったとか。急な不動坂を上ると、北野通りの角に、シンガポールの旗を発見。白と黒を基調としたシンプルで美しいお店は、2023年7月にオープンした「ザ サルトリー ストレイツ」です。

 こちらは、シンガポール発の、オリジナルスイーツとフレーバーティーブランド第1号店。オーナーのシルヴァナ・リャウさんと、共同経営者でスイーツを作るジョーイ・ホー・ニヘイさんが、笑顔で迎えてくれます。

 ケースに並んだスイーツをご紹介しましょう。

 特徴は、甘いバニラのような香りから「東洋のバニラ」と呼ばれる植物「パンダン」やココナッツの樹液を煮詰めて固めた濃厚な甘さの「グラマラカ」など、シンガポールならではの材料を使い、ティーに合うオリジナルスイーツにしてあること。

 「オンデオンデムース」は、シンガポールの定番お菓子「オンデオンデ」がモチーフ。パンダンリーフで緑色に着色したシフォン生地がベース。ココナッツフレークをまぶしたココナッツムースの中から、グラマラカのキャラメルソースがとろり。ホワイトチョコのガナッシュがアクセント。甘じょっぱい独特の味わいがフレーバーティーとよく合います。

 「ココナッツマスカルポーネタルト」は、花のように美しいマスカルポーネチーズとココナッツのクリームの下に、グラマラカを使ったミルクプリン。タルト生地のザクザクとした食感も楽しい。こちらも甘じょっぱくてクセになる味。

 なめらかで濃厚な「グラマラカのシュークリーム」は、グラマラカを使ったコクのあるカスタードクリームと生クリームが口の中で混ざり合う、甘じょっぱい味わいです。

 「ミルクティーのパンナコッタ」は、上がティーゼリー、下がパンナコッタ。つるん、ぷるん、優しい口当たりを楽しむうちに、口の中でミルクティーが出来上がります。

 「紅茶は週替わり。色々なミルクティーを味わってみてください」とジョーイさんはにっこり。

 バターをたっぷり使用した「バターケーキ」は、ティータイムの定番。しっとり、コク深い味わいをイートインで、ゆっくりお茶と楽しみたい。

 他に、ココナッツシュガーを使った「TSSチーズケーキ」、自家製ココナッツシロップがけの「TSSワッフル」もあり、どれもお茶との相性が抜群です。

2024.09.08(日)
文・撮影=そおだよおこ