こだわりのティー、フードメニューも

 お菓子を作るジョーイさんは、母親が日本人で、英語、中国語、日本語が堪能。食に興味を持ち、学生時代からあちこちで修業を積み、2019年に来日。シンガポールでは、プラナカン料理(中華とマレーの食文化の融合から生まれた料理)で世界初のミシュラン一ツ星を獲得したレストラン「Candlenut」でも腕を磨いたといいます。

「僕はパティシエではないけれど、シンガポールの食材や味についてはよくわかっているし、愛着があります。シンガポールらしいスイーツにこだわって創作したい」

 ここ「ザ サルトリー ストレイツ」は、ナチュラルフレーバーティーの専門店ゆえ、ティーにもこだわりたっぷり。定番の12種類に、期間限定が数種類。ベースも紅茶、緑茶、烏龍茶、普洱茶、白茶、ハーブティーとバラエティー豊富。フレーバーもお店で実際に飲んで、その香りや風味をチェックして、好みの種類を見つけたいもの。

 そして、ティーサロンならではのメニューがあるのもうれしい。

 エスプレッソではなく、5種類のティーから好みのものを選び、自家製のミルクアイスにかけた「アイスティーアフォガート」は、ティーの香りと風味が楽しめて、お茶好きにはたまらない一品。

 ティーサロンならではの「スイートティー」は5種類。人気のモクテルを意識しており、No①は紅茶・シンガポールドリーム、②はウーロン茶・メロンウーロン、③は緑茶・グリーンティーライチ、④はハーブティー・ストロベリークリーム、⑤はカモミールティーが、それぞれベースで、様々な味のカラフルなシロップをプラスした個性的な味わい。混ぜて飲み進むうちに味も色も変化していくのが面白い。

 フードメニューもシンガポールを意識していて他にはないものばかり。

 「シンガポールカヤトースト」は、こんがり焼いたパンにバターとココナッツのジャムを挟んで食べるシンガポールのソウルフード。シンガポール版あんバターサンドです。ここでは北海道産バターを使っています。

 「オープンサンド」は2種類。「チキンサテー」は、国産若鶏のモモ肉を24時間自家製レモングラスマリネードに漬け込み、香ばしく炙って、バゲットにのせたもの。「チリクラブ」は、ワタリガニの旨みたっぷりの自家製甘辛チリソースがポイント。どちらも一度食べると虜になるおいしさです。

2024.09.08(日)
文・撮影=そおだよおこ