広東料理と多彩なアプローチの少量多皿コースとは?
驚きと感動が続く少量多皿のコースに魅了される「Series」、巧みなスパイス使いのモダンインディアンキュイジーヌを味わう「SPICE LAB TOKYO」。フーディーにも話題の2店でチリ最高峰のワインとのマリアージュを堪能します。
ソムリエの資格を持つ「Series」の金子優貴シェフにお話を伺いました。
「『馬肉 油条 四川風』のベースの層は油条(油麩)をプレスしてオーブンでクリスピーに焼き上げました。メルバトーストをイメージしていただくと近いと思います。その上には四川風に味付けした馬肉のタルタルをのせ、松の実とアマランサスのマイクロリーフをアクセントにあしらっています」
「馬肉のタルタルの四川風の味付けは怪味。中国語で“複雑な味”という意味の混合調味料で、塩味、甘味、辛味、旨味、酸味の五味すべてを兼ね備えています。26皿のコースの最初の一皿なので、スパイシーにしてパンチをきかせることよりも、複雑な味わいと食感を凝縮させました」
「このひと皿は、馬肉ということはもちろん、複雑な味付けを施すことによって、タンニンが尖りすぎない綺麗な味わいの『ドン・マキシミアーノ ファウンダーズ・レゼルヴ』と相性がいいと思います」(金子優貴シェフ)
「『蝦夷鹿 シンガポールペッパーソース』は、鹿肉の中でも柔らかいエゾシカのヒレ肉を使い、オリジナルのシンガポールペッパーソースを添えました。シンガポールにはチリクラブという、カニにスパイシーで濃厚なソースをまとわせた伝統料理があるのをご存じかと思います」
「それから派生したブラックペッパーを使うブラックペッパークラブという料理もあり、そのソースを鹿肉用にアレンジしました。スパイシーさと濃厚さを併せ持ち甘みも感じられ、鹿肉の力強さに負けないソースですが、黒胡椒がとてもきいているのでバターを入れたり、黒胡椒の量を減らしたりと調整を重ねて完成したものです」
「鹿肉そのものも、シンガポールペッパーソースも『ドン・マキシミアーノ ファウンダーズ・レゼルヴ』にはすごく合うと思います」(金子優貴シェフ)
ホームパーティーで「ドン・マキシミアーノ ファウンダーズ・レゼルヴ」と味わいたいお勧めの料理は?
「最近人気の食べ方で、餃子をお酢と胡椒で食べるのは合うと思います。胡椒を黒胡椒にするとよりいいですね。黒酢を使うのもいいと思います。油を使う中国料理全般に合いそうですが、辛みの強い四川料理に合わせるのは難しいかもしれません。八角を使う豚の角煮、マヨネーズの油分とも合うと思いますので、エビマヨもいいと思います」(金子優貴シェフ)
Series
所在地 東京都港区麻布台3-4-11 麻布エスビル 1F
電話番号 03-5545-5857
定休日 無休
営業時間 ランチ 土日祝日のみ 12:00~14:00(12:00一斉スタート)
ディナー 18:00~21:00(18:00一斉スタート)
料金 コース(ランチ、ディナーともに)9,800円~
https://series-restaurant.com/
2024.12.05(木)
文=齊藤素子
写真=橋本 篤、志水 隆