野鳥のみならずご長寿のゾウガメも大人気!

 鳥たちがピースに暮らせる環境は、バード・アイランド・ロッジの努力のたまもの。“プライベートな自然保護区”と宣言して15年あまり、ここではツーリストは彼らの邪魔にならないよう心がけなくてはなりません。到着してまず渡されるのが、シェイク式の懐中電灯(電池は不要)。夜は部屋から灯りが漏れないよう、カーテンを閉めることなどの滞在中の心得を伝えられます。

 リゾートにはプールやスパなどの施設はなく、島内を移動する車も、もちろんありません(ゲストのスーツケースはトラクターで運びます)。24棟のロッジはシンプルそのもので、テレビやバスタブはもちろんなく、オーディオなどはもってのほか、という感じ。鳥たちのさえずりがBGM(少々うるさいかも!?)で、自然のリズムに則した暮らしが待っています。

島の自然を肌で感じられる、シンプルなロッジ。
まるで家族のように、島の住民たちと接するガイドさん。

 そんなバード島がハイライトを迎えるのは、春から夏にかけて。3月頃からセグロアジサシが上空を旋回しはじめ、6月に島の北部へ上陸。その数、200万羽! 7月上旬にはカワイイ赤ちゃんたちの季節になります。

 また、鳥だけでなく、この島の人気モノはゾウガメのエスメラルダ(女性のような名前ですが、実はオス)。ギネスブックも認定する推定200歳のゾウガメです。が、レンジャーによると、年齢は定かでないそうですが……。残念ながら私の滞在中には会えなかったので、次回の来島までどうか長生きしていてネ! と願っています。

バード島
アクセス セイシェルの首都があるマヘ島から空路約30分。1日1便。
おすすめステイ先 バード・アイランド・ロッジ
URL http://www.birdislandseychelles.com/

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/5世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」(外部サイト)で、日々ニュースを発信中。

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2014.04.12(土)
文・撮影=古関千恵子