ブログに発表した漫画からお仕事の話が
――今は「えりりんの女流棋士の日々」の連載もありますし、将棋漫画やイラストのお仕事は他にもいろいろされているようですね。
さくら 竹書房さんからお話があったのは、2018年だったと思います。将棋好きの編集者さんから女流棋士の山口恵梨子さんにお願いできるので、山口先生のお話をコミックエッセイにしないかというお話をいただきました。やはりブログで漫画をみて下さっての依頼でした。女流棋士は、誰もが知っているような職業ではなく、その仕事ぶりを面白く漫画にできるか不安もあったのですが、山口先生の楽しいトークをネット中継やイベントでも知っていましたし、きっと面白い話をしてくれると信じてお引き受けしました。
棋士の団体であり、将棋の総本山でもある日本将棋連盟から将棋を広めるための冊子に載せる漫画や、棋士の藤森哲也五段が開いている将棋教室のサイトに載せるイラストの依頼をいただいたりもしました。私の漫画を見て下さっての依頼でとても光栄です。
――さくらさんは、もともと将棋とは関係のない漫画家さんだったのですか。
さくら そうです。デビューしたのはずいぶん前だったのですが、そこからお仕事がなくて……。人気漫画家さんのアシスタントをしたり、単発でイラストを描いたりのお仕事をしていました。売り込みしないとお仕事もらえないので「こういうのを描いてます」と売り込みに行ったりも。でも、将棋のお仕事では売り込みはしたことないのです。みんな私のブログや、先に公開されていた他のお仕事の漫画を見てご依頼いただいて、ありがたい限りです。
2024.09.21(土)
文=宮田聖子
撮影=松本輝一