トム・クルーズとの共通点

 この度を超えたプロ意識とファン想いのサービス精神、誰かに似ている。……そう、トム・クルーズである。『ミッション:インポッシブル』シリーズでは自ら危険なスタントに挑戦し、『トップガン マーヴェリック』では本当に戦闘機に乗り、Gで顔をゆがめ熱演したトム! 視聴者をワクワクさせたいという思いが強すぎて心のネジが飛び、命の危険を忘れるというデンジャラス・マインドはヒデキと通ずる。

 「余力を残す」という文字が辞書にない。「俺がやらねば誰がやる。絶対見たことを後悔させないぜ!」と全力で情熱の炎を燃やすのだ。

 「なぜ、そこまでするのだろう」という疑問は野暮だろう。きっと彼らは、ただただ、命の限り、人を楽しませ、勇気づけたいだけだ。

 そこから出た輝きは、刺激的だが、やさしく強い。記憶から消せるわけがなく、令和でも再びブームを巻き起こしている。

 なんだか今回は、ジャケ写からトレンド振り返り、トム・クルーズとの共通点まで話がとっ散らかってしまったが、いいのだ。恋って変と似ている。好きだった人を思い出すとき、ヘンになるのは当たり前なのだ。

 ということで、まだまだ秋のヒデキ語りは止まらない。ヘンなテンションのまま、後編に続く。後編のテーマは、おすすめジャケ写コーナーのなかに……!

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田中 稲(たなか いね)

大阪の編集プロダクション・オフィステイクオーに所属し『刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる警察入門』(実業之日本社)など多数に執筆参加。個人では昭和歌謡・ドラマ、都市伝説、世代研究、紅白歌合戦を中心に執筆する日々。著書に『昭和歌謡出る単1008語』(誠文堂新光社)など。
●オフィステイクオー http://www.take-o.net/

Column

田中稲の勝手に再ブーム

80~90年代というエンタメの黄金時代、ピカピカに輝いていた、あの人、あのドラマ、あのマンガ。これらを青春の思い出で終わらせていませんか? いえいえ、実はまだそのブームは「夢の途中」! 時の流れを味方につけ、新しい魅力を備えた熟成エンタを勝手にロックオンし、紹介します。

2024.09.16(月)
文=田中 稲