この記事の連載

いま、最も注目している新人作家とその作品は?

◆『馬刺しが食べたい』桜井さよる/集英社

 好物である馬刺しの絵で、絵画コンクールの大賞を受賞した女子高生・梅野かえで。その絵が話題となり、なぜか強面な同級生・竹内聡巳に目をつけられてしまう。

「食べ物の絵を描くことで、男子同級生の偏食を直していく、まさかのグルメ×美術マンガ。馬刺しネタでこれだけ押せるのがすごい。幸せな気持ちになる読後感。そして馬刺しが食べたくなる」

食欲の秋におすすめのグルメマンガは?

◆『1日外出録ハンチョウ』原作:萩原天晴、漫画:上原求、新井和也、協力:福本伸行/講談社

 福本伸行のマンガ『賭博破戒録カイジ』の登場人物が主人公。借金帳消しのため、地下王国で強制労働に従事している男が、1日外出券を利用して美食巡りを楽しむ様子を描いたギャグマンガ。

「グルメマンガなのかは定かではないですが……。大人の週末、一日だけぽっかり予定がない日。『何か外でおいしいものを食べようかな』『でも何を食べたらいいか思いつかない』というときに、このシリーズがうってつけ。次の休みが楽しみになる」

疲れも吹き飛ぶ! 癒しの動物マンガは?

◆『まめきちまめこニートの日常』まめきちまめこ/KADOKAWA

 ニートのまめこと暮らすのは、犬のこまちと猫のタビ。思わずにんまりせずにはいられない、ほっこりとした日常をリアルに綴る。

「動物が出てきてかわいいというのもあるのですが、何よりも作者さんのギャグセンスの高さに癒されるマンガ。特徴のある絵柄が癖になる。ニートがだらだらしている話がメインなので、疲れているときにうってつけ」

小説家
新川帆立(しんかわ・ほたて)さん

東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2021年に『元彼の遺言状』(宝島社)でデビュー。著書『競争の番人』(講談社)など多数。近著に『女の国会』(幻冬社)がある。

発表! CREA夜ふかしマンガ大賞2024

眠りにつく前のひとときに、日中のあれこれを忘れさせ、新しい世界に連れ出してくれる力のあるマンガを称える「CREA夜ふかしマンガ大賞」。昨年からはじまった一般読者による投票を一次選考として、200作品以上が候補にあがるなか、2024年のナンバーワンが決定しました。

» 今年の大賞は『じゃあ、あんたが作ってみろよ』
» ベスト10発表!(特設サイト)
» 選考委員31名の愛読マンガまとめ

次の話を読む元「このマンガがすごい!」編集長薗部真一さんの「いま人に薦めたい愛読マンガ」7冊「表紙でドキリ」

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