大理石彫刻の街として発展した世界文化遺産の古代都市・アフロディシアス
2017年にトルコで17番目に世界文化遺産に登録された古代都市・アフロディシアスは、パムッカレから車で1時間ほど離れたアイドゥンというエリアにあり、古代アナトリアの豊穣の女神と、ギリシャの愛と美の女神を融合させたアフロディーテ信仰と地として知られています。
紀元前2世紀から6世紀まで栄えた古代ギリシャ・ローマ時代において最も壮大な都市のひとつで、高品質な大理石の採掘所がアフロディーテの近隣にあったことから大理石や彫像の輸出が盛んに行われ、この地に巨大な富をもたらしたそうです。
彫刻を学ぶ学校もあり、腕を競いあった彫刻家たちが制作した彫像やレリーフは精緻で、いまも胸を打つ芸術的価値の高いものが数多く遺っています。都市を構成する劇場や音楽堂、競技場、大浴場、寺院などの建造物も大理石で造られていて保存状態もよいので、遺跡や世界遺産にさほど興味がなくても感動必至。博物館もあるので、遺跡見学と併せてぜひ。
Afrodisias Antik Kenti
アフロディシアス・アンティーク・ケンティ
所在地 Geyre, Kuyucak Tavas Yolu, 09385 Karacasu/Aydın, Türkiye
2024.09.14(土)
文=CREA編集部
写真=橋本 篤