その血さえ自分の装飾として美しくいられるように

松田 大和守安定が植ちゃんに決まって、俺らならどうにかできるって地盤ができて、すごい挑戦をし続けられるなって思ってる。

植田 それは嬉しいな。役を追求した上でのカッコよさと、ただ舞台上でカッコよくいることは全然違うと思ってて、凌は間違いなく前者をやってる人。加州清光は刀剣男士だから、この表現が合ってるかわからないけど(笑)、凌が演じているとちゃんと役に血が通っている感じがするんだよね。

松田 加州清光役に関して言うと、ミュージカル『刀剣乱舞』(以下、刀ミュ)のほうで、すでに佐藤流司くんが演じてきていた役で。その輝きを見ていただけに、引き受けるにあたって失礼のないよう、この役をまっとうする人間として、あの期間はすべてを費やして、爪の色ひとつ髪の毛1本まで完璧に近い形で体現しようと役を研究してました。たとえ血まみれになっても、その血さえ自分の装飾として美しくいられるように、と。

植田 その姿を見ていたからこそ、凌の横に一番合うのは俺だって証明していかなきゃいけないなと思ってる。刀ステにおける大和守安定は俺しかいないって胸を張って言えるものを見せないとね。大和守安定って敏感さを持ったキャラクターだと思うんです。僕も、自分の発言が全体にもたらす影響とかに結構気を配ってしまう性格なので、大和守安定のある種の“敏感さ”を繊細に演じられる気がしてる。

松田 植ちゃんの芝居って“伝達”の力がすごいんだよね。僕は、俳優にとって一番大切なのは心だと思っているんだけど、それがセリフの明瞭さでも身振りでも表現の仕方でも、伝わらなければ意味がないわけで。植ちゃんとの化学反応はきっと面白いと思う。

2024.07.17(水)
Text=Risa Mochizuki
Photographs=Ayumi Yamamoto
Styling=Miho Yoshida
Hair & Make-up=Kanako Furuhashi〈松田〉,Risa Suzuki〈植田〉

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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人生に大切なことを猫は全部知っています。過去や未来ではなく、いまを生きること。必要なときに食べ、好きなときに眠ること。人に気を使いすぎないこと――。そう、猫は最高! それにしても、私たちはなぜこんなにも、この不思議な生き物に魅了されてしまうのでしょうか。1998年に日本の女性誌ではじめて「猫」を特集し、パイオニアだったCREAが、終わらない猫ブームが続くいま、12年ぶりに、猫と人との幸せな関係を紐解きます。