(4ページ目)雨でも心の赴くままに、健やかにエーグル「ミリカ」でゆく山本奈衣瑠の鴨川散歩

美しい水田の先に見据えるのは自身の生活と地球環境のこと

鴨川・嶺岡山系のふもとにある「大山千枚田」は、日本の棚田百選にも選ばれている（所在地千葉県鴨川市平塚540）。

　鴨川では、800年も前から雨水だけで耕作し続けている日本唯一の天水田からなる棚田を見ることができます。東京からもっとも近い棚田とも言われていて、急斜面に375枚が階段状に並ぶ光景は圧巻！

　こうした美しい風景を見て奈衣瑠さんが感じるのは、自分の生活や地球環境のこと。

「昔は自然って気持ちいい、最高！で終わっていたけど、今は違います。環境問題にすごく詳しいわけではないけど、無関心ではいられないですよね。こういう場所を訪れて気持ちいいと思ったことと、毎日の生活の中で多くの食べ物が消費される一方で廃棄されてしまう食品があるということはバラバラの出来事じゃない。そこを意識したいし、きちんとショックを受けたい。自然の豊かさを噛みしめながら、じゃあ自分には何ができるのか？ということも常に考えていきたいと思っています」

長く愛用できる耐久性に優れたモノづくりと積極的に天然素材を採用するなど、環境負荷の軽減にも取り組んでいるエーグル。ミリカももちろん環境に配慮した生産背景で作られている。そんなブランドのフィロソフィーに奈衣瑠さんが共感するところも大きいはず。

自然を慈しむ感性は健やかに働くことへとつながる

2019年にオープンした「KOZUKA 513」では、鴨川でとれる野菜を中心としたランチや自家製のスイーツが味わえる（所在地千葉県鴨川市金束513番）。

　旅の最後に訪れたのは、大山千枚田からもほど近い古民家カフェ＆ゲストハウス「KOZUKA 513」。ジャズをBGMにコーヒーの芳醇な香りが漂う隠れ家で、一息ついて旅の疲れを癒します。

店のオーナーが陶器市で買い付けしてきた益子焼や金継ぎの器などが展示してあり、時期により器を販売することもある。

　100年以上も前からある古民家をリノベーションした店内は、もとあった天井を取り払った際に出てきた梁を生かした和モダンテイストに、昔ながらの農家の土間スタイルを取り入れた落ち着いた空間。ディスプレイされた益子焼の器も、思わず手に取りたくなる温かみのあるものばかりです。

　鴨川の旬の野菜を取り入れた週替わりのランチプレートや自家製スイーツも人気。料理やスイーツとの相性を追求してたどり着いたという、日本ではあまり知られていないイタリアのラヴァツァコーヒーも味わうことができます。クセが少なく酸味や苦みが抑えられたとても飲みやすいコーヒーとのことで、おすすめの浅煎りでいただきます。

左：自身が編集長としてマガジンを制作することもある奈衣瑠さん。気になるzineを見つけてご満悦。
右：自家製の夏みかんのマーマレードを使ったシフォンケーキ。ふんわりした生地から、さっぱりした甘さがジュワッと滲み出る。

　お気に入りの雑誌を片手に、甘さたっぷりの夏みかんが香るシフォンケーキとコーヒーを味わいながら、とてもリラックスしている様子の奈衣瑠さん。自然を見たり、カフェでくつろいだりする時間が、自身の俳優業や創作活動にどのような影響をもたらしているか尋ねてみました。

「日常生活が豊かでなければ、仕事も豊かになるはずがないと思っています。気持ちいいな、楽しいなとか、この葉っぱかわいいな、風が気持ちいいな。そうした感性を持ち合わせていてはじめて表現者としての仕事のベースが築けるだろうし、健やかに仕事ができるのだと思います」

今日の旅の相棒。今でもフランスの職人が一つずつハンドメイドで作る洗練されたラバーブーツは、そこにあるだけで存在感抜群だ。

　気づけば雨もすっかりあがり、一面に青空が広がりはじめました。充実の旅も終わり、そろそろ帰宅の時間。後ろ髪をひかれながら、カフェをあとにします。最後に奈衣瑠さんに今回の旅を振り返ってもらいました。

「都内から車でたった90分で、街も自然も楽しめるのはシンプルにいい。散歩したり、お買い物したり、田んぼを見たり、カフェに来たり。やっていること自体は都内にいるときとあまり変わりませんが、こうして鴨川に出かけることに意味があると感じました。

　新しいフィールドがまだ見たことのない楽しさを教えてくれたし、ミリカの快適さをより実感することになりました。普段の街歩きでもちょっとした旅行でも、またこうして新しい世界に出会うお出かけをしてみたいですね」

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AIGLE

https://www.aigle.co.jp/

【クレジット】

ミリカボッティロン 25,300円、ミリカミッド 28,600円、ミリカ 31,900円／すべてエーグル（エーグルカスタマーサービス 0120-810-37）

デニムジャケット 46,200円／エフシーイー®×ラングラー（エフシーイーフラッグシップストアトウキョウ 03-6452-5867）、シャツ11,165円／ビューティー&ユース（ユナイテッドアローズ渋谷スクランブルスクエア店 03-5774-1030）、Tシャツ31,900円、スカート38,500円、ソックス4,290円／ババコ（ショールームリンクス http://www.links-partners.com）、ハット 16,500円／メゾンドリリス（ユナイテッドアローズ渋谷スクランブルスクエア店 03-5774-1030）、ネックレス 60500円／フミエタナカ（ドール 03-4361-8240）、サングラス 25,300円／モノケルアイウェア（ビューティ&ユースユナイテッドアローズ新宿ウィメンズストア 03-5367-2290）、トートバッグ7,260円／アダムエロペ（ジュンカスタマーセンター 0120-298-133）、傘、ブレスレット／スタイリスト私物

山本奈衣瑠（やまもと・ないる）

1993年生まれ、東京都出身。モデルとしてデビュー。自ら編集長を務めるフリーマガジン「EA magazine」を創刊しクリエイターとしても活動の幅を広げる。2020年からは俳優業にも乗り出し、『猫は逃げた』（22年、監督：今泉力哉）で映画初主演に抜擢され、一躍注目を集める。現在、主演映画『走れない人の走り方』（監督：蘇鈺淳）が公開中で、メインキャストで出演した映画『SUPER HAPPY FOREVER』（監督：五十嵐耕平）が 24年9月27日（金）より新宿武蔵野館で上映が決定。その他、『ココでのはなし』（監督：こささりょうま）、『夜のまにまに』（監督：磯部鉄平）、『冬物語』（監督：奥野俊作）、『オン・ア・ボート』（監督：Heso）など多数の待機作がある。