カンテレ・フジテレビ系新月10ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』で主人公・川内ミヤビを演じる杉咲花さん。ミヤビは記憶障害の脳外科医というバックグラウンドを持ちながらも、目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく。そんな新たな医療ヒューマンドラマの誕生に期待が高まっている。
初の医師役に挑戦する杉咲さんに、最近のルーティンから好きな本の話まで、プライベートの話を幅広く伺った。
「仕事を優先して、日々の暮らしをおろそかにしてしまったことも」
――杉咲さんが『アンメット ある脳外科医の日記』で演じる川内ミヤビは、毎日日記をつけています。杉咲さん自身も、毎日ルーティンにしていることはありますか?
ここ1年くらいの日課なんですけど、疲れていてもお湯に浸かるようにしています。温まるとよく眠れて、睡眠の質が上がるんだなと実感したんです。心がけていることですね。
――ここ1年くらいということは、何かきっかけはあったんでしょうか? あまり眠れなかったことが一番ですか?
何となく「寝つきが悪いな、疲れが取れないな」と思っていたんです。30回以上寝返りを打っても寝られなかったり、たとえ眠れてもあまり寝られていないと感じたりしていて。そんなとき、ある方に「お風呂に入るといいよ」と言われて入るようにしたところ、かなり改善されました、
――とても効果があったんですね。
はい。あとは、もう一つ理由があって……。昨年、初めて業者さんに依頼してお風呂のクリーニングをしていただいたんです。プロの方にやっていいただくと、本当に見違える程キレイな場所になって。「画期的!」と感動しました。そのキレイな状態を維持したいなと思っているのもあります。今も部屋は汚いんですけど、お風呂は綺麗です(笑)。
――ちなみに、2023年6月のインタビューでは「食べたいものを食べる、時間があるときは料理する、ヤムウンセンにハマっている」というお話をされていましたが食に関するアップデートはありますか?
やっぱり食でしか満たせないものはあるなあと感じています。去年、大分のほうで1カ月ほど撮影をしていたときに出合った「かぼすポン酢」に今はハマっています。これまでもポン酢は大好きだったんですけど、今までで一番おいしいポン酢に出会ってしまって。今もたくさん取り寄せてこのポン酢を使った料理を楽しんでいます。
――どんな料理に合わせることが多いんですか?
代表的なのはお鍋、しゃぶしゃぶです。細ねぎをどっさり入れて、「ディップソースかな?」くらいの感じで食べています。何につけてもおいしいから、ハマっています。
――お風呂、お料理とおうちでの生活も充実していそうなのですが、杉咲さんはオン・オフをきっちり分けているタイプなんですか?
分けるようにしています。忙しいと自分の生活がとにかくおろそかになってしまうので、そんなときほど時間をかけて大事にしたいなと思っているんです。スケジュール的にちょっとタイトだったりすると、顕著に自分の頭の状態などが身の回りに現れるなと、いつも感じてしまって。身の回りを整えることで頭の中も整理されていくなと思います。先ほど部屋が汚いと言いましたけど、本当に今こそ部屋を片付けたい、と思っているのもその理由です。
――オン・オフを「分けるようにしている」ということですが、意識していない時期もあったんでしょうか?
ありました。基本的にずっとそう(分けていない)だったんですよね。もともと自分の性格的に、肩に力が入って、エネルギーを使い果たしてしまいがちなところがあるんです。仕事が何よりも第一優先になって、生活がおろそかになっていました。すべてを仕事に尽くしてしまっていたので、「これはよくないかもしれない」と。そうした自分の性格をちょっと変えてみたいと思ったのが、きっかけでした。自分の人生において「仕事は一部」という認識に改めようとして、それからオン・オフを分けるように心がけるようになったんです。
2024.04.13(土)
文=赤山恭子
撮影=佐藤 亘
スタイリスト=吉田 達哉
ヘアメイク=宮本 愛(yosine.)