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輸入に頼らないレストラン作り

 ジャダフ・ウォーターフロントにほど近い、「ジャミール・アーツ・センター」にある「Teible(テーブル)」は、食材の90%近くをUAEから調達する、地産地消を掲げるレストランです。

「現在、私たちが使用する果物と野菜の60%は、ドバイの隣、シャルジャ(首長国)のファームから供給されています。また、牛肉や子羊肉などの肉製品や、ハーブやキノコといった特定の食材も地元の農場から仕入れています」(オーナーのPeter Ahnさん)

「UAEで、大豆を見つけることはできませんでした。しかし、料理人とともに、パンの端切れを60℃で過熱し、60~75日間、高湿度の空間で発酵させて作った醤油の代替品、「パン醤油」を開発しました。ドバイには魅力的なお店が多いです。独創性のあるお店も増えてきました。その中で、「Teible」を選んでもらうためには、伝統的な料理でありながら創造性を発揮するものを提供しないといけません。ですが、単なるビジネス上の決断になってはいけない。地元の生産者を支援する重要性を忘れてはいけないんです」(Peter さん)

「特に、UAEは夏になると高温になるため、農産物の調達が難しくなります。夏のメニューは地元産の食材は全体の15%ほどになります。そのため、「Teible」では、シーズンごとに提供する料理が変わります。生産者と相談しながら、どういったメニューなら構成できるかを決めています」(Peter さん)

 そのため「Teible」では、食材を長持ちさせることができる発酵技術や乾燥技術にも注力しているといいます。季節が真夏と夏しかないと言われているドバイで、「Teible」は、一期一会の体験を提供するオンリーワンなレストランです。

Teible

所在地 Teible Restaurant, Jameel Arts Center, Ground Floor Jaddaf Waterfont, Dubai
https://www.teible.com/

ビジット・ドバイ内日本語情報ページ

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2024.03.05(火)
取材・文・写真=我妻弘崇