便秘にはこんな症状や病気が隠れているかも……
慢性的な便秘に悩んでいる人はつい見落としがちだが、時には病気が原因で便秘になっているケースもある。「ほうっておくと症状が悪化するだけ。油断は禁物ですよ」(小林先生)
大腸がん
女性のがん死亡率トップ30代前半でも油断大敵!
食生活の欧米化に伴い増えているがん。初期症状はないが、進行すると腹部がはったり、便通が悪くなったり、血便に。手術により完治しやすいがんでもあるので早期発見が重要。
婦人科疾患
子宮や卵巣などの病気で腸が圧迫されて起こる
女性ホルモンの影響だけでなく、筋腫や囊腫で子宮や卵巣が腫れることで物理的に腸を圧迫して便秘になるケースも多い。ひどい生理痛が伴う場合には子宮内膜症の疑いも。
甲状腺機能低下症
全身の代謝が低下腸の動きも悪化
甲状腺ホルモン値が低下すると全身の代謝が落ち、からだのすべての機能が低下してしまう。皮膚の乾燥やむくみ、脱毛、体重増加、疲労感や眠気などとならび便秘もその症状の一つ。
女性ホルモンバランスの乱れ
更年期のようなホルモンバランスで腸内環境が悪化
更年期障害の一つにエストロゲンが減少することで起こる便秘があるが、最近は若い女性にも増えている。不規則な生活やストレスで女性ホルモンのバイオリズムが崩れるのがその原因。
お話をうかがったのは……
小林暁子先生(小林メディカルクリニック東京 院長)
医学博士。大学病院での診療経験をもとに便秘外来など全身の不調に対応するクリニックを開業。著書『2週間で腸が若返る! 美腸ダイエット』も。
2014.01.28(火)
text:Miho Katsuki
photographs:Hirofumi Kamaya
illustration:Yoshiko Saito
design:Chiharu Kumagai
supervision:Akiko Kobayashi