上質なワインをリーズナブルに楽しむ
この国のグルメは、ワイン抜きには語れない。南アフリカは、ワイン造りの歴史が古く、生産量で常に世界トップテンに入るほどのワイン大国でもある。ワイナリーが集中しているのは、地中海性気候でブドウの栽培に適した土壌のある西ケープ州だが、南アフリカ各地のレストランで、質のいいワインを、日本よりはるかにリーズナブルな価格で楽しむことができる。ビール派なら、南アフリカでもっともポピュラーな「キャッスル」も試してみたい。コクがあり、苦味が少ないラガーのほか、近年、若い世代にはアルコール度数低めのライトも人気なのだとか。
コーヒー好きを虜にするのが、アフリカ各地のフェアトレード・コーヒーが揃うカフェ「ビーン・ゼア」。厳選したコーヒー豆をカウンターの中で焙煎しているので、店内はうっとりするほどいい香り。洗練されたインテリアといい、ゆったりと配したソファといい、居心地も快適だ。南アフリカにはチェーン展開しているアメリカ系のカフェも多いが、ぜひ、こんなドメスティックなカフェでおいしいコーヒーを味わいたいものだ。
豊かな大地と新鮮な食材、多様な文化が生み出す料理。そして、それら料理とワインとのマリア―ジュ。旅行者は、食べれば食べるほどに、この国の文化が豊かであることを体感することだろう。
Bean There(ヨハネスブルグ店)
所在地 44 Stanley Avenue Milpark, 2092 Johannesburg
電話番号 +27-87-310-3100
Bean There(ケープタウン店)
所在地 58 Wale Street Cape Town
電話番号 +27-87-943-2228
URL http://www.beanthere.co.za/
芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.serizawa.cn/
Column
新しい風が吹く南アフリカへ
ネルソン・マンデラ逝去によって注目を集めた南アフリカ共和国は、2014年、記念すべき民主化20周年を迎える。日本でこそあまり知られていないが、実はこの国には、素敵なラグジュアリーリゾートや多彩なグルメが満載なのだ。どんどん進化を続ける南アの魅力を掘り下げる。
2013.12.31(火)