ドリンクは沖縄県産が中心

 ドリンクは沖縄県産のものを積極的に取り入れているのが特徴で、コーヒーは浦添市の港川外国人住宅エリアにあるセラードコーヒーで焙煎した豆を使用。紅茶は那覇市のオキネシアが国頭村の奥茶業組合と連携して作る新たな紅茶ブランド、島唄紅茶、牛乳は南城市にある玉城牧場牛乳の生乳を使用しています。

 さらには沖縄県産100%の生シークヮーサーソーダや沖縄黒糖ミルク、ゴーヤー茶などがラインナップ。

 アルコール類も沖縄県産が中心です。中でもクラフトビールは那覇市のウォルフブロイと沖縄市のクリフビールが手がける、かわいいラベルの銘柄がそろっています。ほかにもオリオンビールやオーガニックワインも用意。自然光が心地よいこともあり、ひとりでお酒を飲みながら、ゆったりとした時間を過ごす人も多いんだとか。

人気ブーランジェリーのパンで作る絶品サンドウィッチ

 フードは素材や無化調にこだわったオリジナルレシピのもの。例えば、定番のサンドウィッチ「ハルサー風ベジサンド」はビーガン対応のメニュー。食パンは那覇市の人気ブーランジェリー、ル・キュイップのセミハードなタイプを使用。具材に焼き野菜やひよこ豆のフムス、セミドライトマト、にんじんのラペなどを詰め込み、ソイマヨネーズは店内で手作りしています。

 ほかにも美ら卵養鶏場のEM卵を使ったたまごサンド(750円)や、高千穂バターをのせた厚切りバタートースト(420円)など、おいしそうなメニューがズラリ!

お客さんのリクエストから始まったカレーメニュー

 また、以前から寄せられていたカレーを食べたいというお客さんの声に応える形で、コロナ禍が落ち着いたタイミングでカレーの提供をスタート。オリジナルのレシピで作られたカレーは、やさしくも深い味わい。年に3回から4回カレーの内容が変わるため、飽きることがありません。2種盛りを選べば、2種類を同時に食べられるだけでなく、混ぜることで自分オリジナルのカレーとしても楽しめます。

ビジュアル本をめくりながら過ごす、贅沢な時間

 ミュージアム施設内のカフェらしく、沖縄県内で活動している作家さんの個展も開催。アート作品を鑑賞しながらフードやドリンクを味わえます。

 さらに店の片隅には過去にこちらの博物館や美術館で開催された展覧会の図録や、アートの作品集、写真集、はたまた絵本やお菓子作りの本などが並べられていて、自由に読むことができます。ひとりで訪れても退屈せずに有意義な時間を過ごせるのがありがたいですね。

施設内にあるため、実は穴場との噂も

 「カメカメキッチン」はこんなに雰囲気も居心地も良いのに、入居する沖縄県立博物館・美術館の外からは存在がわかりにくいため、意外な穴場との噂も。

 両館の展示品の鑑賞の余韻に浸る場所としてもよし、沖縄の食材やお酒の体験スポットとしてもよし、市内を歩き疲れた時の休憩スポットにもよし。沖縄観光のどこかでフラッと立ち寄りたくなる店が「カメカメキッチン」なのです。

ミュージアムカフェ「カメカメキッチン」

所在地 沖縄県那覇市おもろまち3-1-1 沖縄県立博物館・美術館内
電話番号 098-988-0192
営業時間 10:00~18:00(ランチタイム 11:00~15:00 L.O.)
定休日 月曜(月曜が祝日または振替休日となる場合は翌平日)
https://okimu.jp/guide/cafe/
Instagram https://www.instagram.com/camecamekitchen/

2023.09.03(日)
文・撮影=石川博也