ハワイには、トマトの農場がいくつもあります。ホールフーズなどでよく見かけるのが、色とりどりのミニチュアトマト「Ho Farm」のトマトです。美味しすぎてワォー! と叫んでしまうことから命名したハワイ島の「WAOFARM」も、ハワイでは良く知られたトマトファームです。
トマトが人気の食材となったハワイ。なかでもKCCファーマーズ・マーケットで、大人気のトマト料理の一つが、「トゥー・ホット・トマト」の揚げトマトです。
ここのフライドグリーントマトは、小麦粉で揚げるのではなくパン粉をつけて油で揚げるので、熱々でサクサクの食感が大評判となりました。
メニューは、グリーントマト、オニオン、ズッキーニのフライで、ホームメイドの特製ソースにつけていただきます。まろやかな酸味が美味しいグリーントマトのフライは、衣のサクサク感だけでなく、トマ実自体に歯ごたえがあり、サッパリしています。オニオンのフライは、たまねぎに辛味や苦味が少なく、甘みのあるオニオンの味が美味です。
私が一番好きなのは、ズッキーニのフライ! べチャッとせず、フレッシュ感が残るズッキーニフライは、おもわず冷たいビールが欲しくなるんです!
実は一人のアーティストが見た映画と偶然の重なりで、この大人気の揚げトマトが生まれました。
1997年にハワイに移住してきたオレゴン出身のアーティスト、バーバラ・サンタナさん。ある日彼女が古本屋で、昔見た映画「フライドグリーントマト」の原作本を見つけたのが始まりです。原作本は映画よりも感動したのだそうです。そこで、本の後ろのページにあったフライドグリーントマトのレシピで、一度も食べたことのないフライドグリーントマトを作ってみよう! と思いたちます。
さっそく買い物をしに家を出たところ、偶然にも家の前にトマト売りがたっており、トマトを販売していました。
そこでトマトを買い求め、もっとフライドグリーントマトのレシピを研究しようと、本屋に行ったところ、またもや偶然なことに、手にとったマーサ・スチュワートの本は、フライドグリーントマトの特集。なんと全編が、フライドグリーントマトのレシピだったそうです。
友人に食べさせたらとても好評で売ることを勧められ、料理の経験もなかった彼女でしたが、急遽KCCファーマーズ・マーケットでブースを持つことになったというわけです。しかし、彼女の幸運はさらに続きます。
2013.12.23(月)