最初はいいかもしれないですけど…

 好きな曲を目覚ましにするの、わかるんですよ。最初はいいかもしれないですけど……「起きなきゃいけない」という感情からだんだん嫌いになってくるかもって(苦笑)。少なくとも僕はそのタイプだから、そうならないために朝は普通のアラームで起きてもらって、起きてからコーヒーを飲みながらでも、歯を磨きながらでも、楽しい気持ちで聴いてほしいです。

――『NEWSmile』はMVも楽しみです。撮影秘話はありますか?

 僕、スンデという韓国料理が大好きなんですよ。もち米とか野菜を豚の血と一緒に腸詰めにした料理なんですけど、本当に美味しくて! (河野)純喜くんも好きだから、ふたりで撮影の休憩中に「めっちゃ美味しい!」と感動しながら食べたのが撮影秘話です(笑)。ほかのメンバーにも食べてもらったら「美味しい~!」と言ってくれたので、うれしかったですね。

――JO1のMV撮影休憩中に食べる名物になるかもしれないですね!

 好き嫌いが分かれる料理だとは思うんですけど、JO1は今回でみんな好きになりましたね(笑)。

――いまはボーイズグループ群雄割拠時代ですが、JO1にしかない・できない強みは何だと木全さんは感じていますか?

 オーディション番組が日本で流行るかどうかもわからないときに、僕らは『PRODUCE 101 JAPAN』に出たところから活動が始まりました。「本当に日本でやってウケるの?」みたいな空気の中、見方によっては無謀かもしれないけど、挑戦して集まった11人なんですよね。だからこそ、“泥の中でも進んでいける力”みたいなものや、1歩目を踏み出す力はあると信じています。

――デビュー当時から、皆さんの思いはぶれていない?

 そう思います。例えば、『NEWSmile』はCDではなく、グッズに曲が聴けるQRをつけるという形にしていて、挑戦的なんですよ。音楽を聴けるジャムの瓶とか、メモ帳とか、斬新じゃないですか? どういう形になるかわからないけど、何事も挑戦していこうとする思いや力は変わっていないのかな、と思います。

――もともと木全さんご自身も挑戦が好きだったり、高い山ほど登って制覇したくなる性格ですか?

 いえ、僕は結構安定志向……なのかはわからないですけど、表現のお仕事が純粋に好きでやっていたらここまで来られている、という感じなんです。やりたいことを一生懸命やっているだけで。「何でもかんでも高かったら登りたい、行きたい!」みたいなタイプではないかな、と思っています。個人的には(笑)。

――個人活動も増えていると思いますが、今後開拓したいこと、お仕事のジャンルはありますか?

 いっぱいあります……! ファッションの専門学校に通っていたので洋服のお仕事はしてみたいですね。少しだけ俳優もやらせていただきましたが、やっぱり演技ももっとやりたいですし、声優にも興味があります。でも、メインはやっぱり、JO1としていろいろなところに行きたいですね。

――『NEWSmile』はフジテレビ『めざまし8』のテーマ曲でもあります。“めざまし”にかけて、木全さんの朝のルーティンをぜひ教えてください。

2023.07.24(月)
文=赤山恭子
撮影=杉山拓也
ヘアメイク=西尾さゆり