この記事の連載
アジアのレストランランキングに、バンコクの評判店が常連として顔を出すようになって久しい。今や感度の高い世界のグルメは、こぞってこの街を目指す。いざ、風味絶佳の桃源郷へ。
王道のタイ料理の他、フレンチやインド料理などがバンコクで楽しめる、至福のレストラン6軒を6回にわたりご紹介。
双生児シェフが繰り出す 芸術作品に瞠目する
◆Sühring(ズーリング)
![“イクラとディルの花をあしらったニジマスのフィンガーフード”は名峰ドイ・インタノンの自然を描写。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/1/1280wm/img_b1a2ecdc4726229dd17f6039ca28942569698.jpg)
ドイツ料理と耳にして、あなたはどんなイメージを脳内に浮かべるだろうか。ソーセージやザワークラウトといった、質実剛健なメニューでは?
![コーヒーソースといただく“鴨の胸肉の炭火焼”。カラフルな付け合わせは、ビーツのバリエーション。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/8/1280wm/img_8889a3d83b8342c079faea4600368ebe76904.jpg)
しかし、「ズーリング」は、その予測を心地よく裏切る。まるでハイジュエリーのように見目麗しい細工が施された作品の数々を口へと運べば、舌の上に広がるのは、繊細を極めた味わいだ。
![ワインやリキュールとのペアリングが楽しい。ジュースやコンブチャなど、ノンアルコールドリンクも充実。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/3/1280wm/img_330e8a8b2a9bb5a725ef09893c64b2ae83980.jpg)
2016年にオープンしたこのレストランを統べるシェフは、ベルリン生まれの双生児。彼らの祖母が遺してくれた家庭料理のレシピをベースに、日々、誰も見たことのないイノベーティブなメニューを発信し続けている。
![“ロブスターとムール貝”。ロブスターにのせられたドイツ風ラビオリの内側には、ムール貝の燻製が。バターナッツかぼちゃのローストを添え、ロブスターのビスクを和えながらいただく。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/2/8/1280wm/img_282d7669313279e3f2e9b20fb18245c476278.jpg)
名だたる世界的レストランガイドで、非常に高い評価を受けるこの店は、瞬く間に予約困難な一軒となった。
![オープンキッチンを見ながら食事が楽しめる特等席も。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/c/1280wm/img_cc1c2171b627cf5609a5a8d627ea9cd9123888.jpg)
まさに、コスモポリタンな食都に成長したバンコクを象徴するレストラン。一度この味を体験したら、ここを訪れることが訪タイの主目的になるかも。
![“ブラックフォレストチェリーケーキ”の中にはバニラムースが詰まっている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/0/a/1280wm/img_0a9f7f02056d8234d2bdafc669659afe144852.jpg)
Sühring(ズーリング)
所在地 10 Yen Akat Soi 3, Chong Nonsi, Bangkok
電話番号 02 107 2777
営業時間 17:30~21:30(金~日曜ランチ 12:00~13:30)
定休日 月・火曜
●おまかせコース 7,500タイバーツ
https://restaurantsuhring.com/
![](https://crea.ismcdn.jp/common/images/blank.gif)
Column
CREA Traveller
文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。
2023.06.27(火)
文=下井草 秀
撮影=佐藤 亘
CREA Traveller 2023 vol.2
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。