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韓国を代表する工芸家、パク・ホング氏の日本初個展が、GALLERY ESCAPERSにて開催中。
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パク氏がアトリエを構えるのは、ソウルから車で2時間の、平野が広がる京畿道利川市。
彼や家族にとって安らぎの場所であるこの地で、30年以上家具やオブジェを制作している。
元々パク氏は、韓国の伝統的な家具を生み出すスタイルだったが、子どもの成長とともに、より純粋に芸術的な作品の制作を始めたそう。
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独自に生み出した炭化技法によって表面に美しい文様を描くのが特長的で、生きた木の息吹と作家の感情が共鳴する様子を楽しむことができる。
作品への想いを、パク氏は次のように語る。
「思考は常に進化しているので、私は常に感覚を研ぎ澄まし、すぐに制作に取り掛かれるように心がけています。30年来クラフトとデザインに没頭してきた結果、それが私の人生となりました。人生そのものが工芸品なのではないかと思うこともあります。新しい工芸は継続しなければ生まれない。その意味で、私にとっての工芸とは、後世のための礎を築くことなのです」
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パク氏の作品は、ヴィクトリア&アルバート博物館や、ロエベ財団にも収蔵され、世界的に注目を集めている。
彼の作品を実際に目にできる貴重な機会をお見逃しなく。
Park Honggu(パク・ホング)
木工作家
1966年生まれ。独特の炭化技法で家具やオブジェシリーズを制作する、韓国を代表する工芸家。2011年から現在に至るまで、ミラノトリエンナーレなど国内外で数多くの展覧会に参加しており、作品はヴィクトリア&アルバート博物館、ロエベ財団などに収蔵されている。
「Park Hongg展 -EMOTION-」
会期 開催中~2023年6月11日(日)
場所 GALLERY ESCAPERS 東京都渋谷区神宮前5-3-3
時間 金 13:00~17:00、土・日曜・祝日 11:00~18:00
休廊日 月~木曜
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2023.06.07(水)
文=CREA編集部