吸血鬼の詩的で愉快なラブストーリー
『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』
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【必見!】芸術と血液を糧に、案外たくましく生きる吸血鬼たち
ジャームッシュ4年ぶりの新作は、現代に生きる吸血鬼アダムとイヴの詩的でユーモラスなラブストーリー。『マイティ・ソー』のトム・ヒドルストン演じるアダムは、デトロイトで活動する宅録ミュージシャンで、人気が出てしまって困るという設定が面白い。対するイヴは『ブロークン・フラワーズ』など近年ジャームッシュのミューズとなっているティルダ・スウィントン。まさに青い血が流れていそうな冷徹な美貌は、吸血鬼にぴったり。人間たちが頼りない21世紀は、吸血鬼も生きにくい世の中なのだな。
監督・脚本:ジム・ジャームッシュ 製作:ジェレミー・トーマス、ラインハルト・ブルンディヒ 出演:トム・ヒドルストン、ティルダ・スウィントン、ミア・ワシコウスカ、ジョン・ハート、アントン・イェルチン
●12月20日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
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- 石津文子=文
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CREA 2014年1・2月合併号
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