ブンブンと音を立てて頭上をかすめるファルコンたち!
人気アクティビティのファルコニーが催されるのは、リゾートから徒歩5分ほどの場所。レストランのテラスから目の前の斜面を歩いて下りるとすぐに、ゲストが座るベンチがある。ここで、訓練されたハヤブサやトゥニーイーグル(ワシ)の飛ぶ姿を見るというアクティビティだ。
最初に、ベンチから立ち上がったり歩いたりしないようにと注意を受ける。彼らの鋭い爪でケガをしないためだ。
英語で「ファルコン」とは、ハヤブサ属の総称。鷹匠たちは8羽の猛禽類を飼育していて、この日はそのうちの2羽のハヤブサと、1羽のトゥニーイーグルが来てくれた。ハヤブサはアラブ諸国では高値で取引され、数億円の値がつくこともあるという。空を飛ぶときの最高時速は約400キロメートルにも達する。
そんな説明を聞いた後に、鷹匠が彼らを飛ばしてくれる。おとなしくさせるための目隠しを外されると、眼光鋭い目が現れた。
鷹匠がハヤブサのロープを解き放つと、彼はエンジン音のようなブンブンという大きな音を立てて、ゲストの頭をかすめるように飛んでいく。時速数百キロという速度で飛ぶ彼らの、なんと美しいこと!
最後の1羽は、ハヤブサではなくワシの一種、トゥニーイーグル。大きな獲物も確実に掴むことができる太い足が特徴だ。ひときわ大きな羽根で頭上を飛ぶと、バサーッと羽根で煽られた風が吹く。
鷹匠のもとに戻るとごほうび(生肉)をもらう。食べる姿はワイルドそのもの! 時にはブッシュの中に降りてしまいなかなか帰ってこないこともあるが、そんなハプニングも楽しみながら3羽のショーが終わる。
その後は記念撮影タイム。ゲストは革製の丈夫な手袋を借りて、そこに小型のハヤブサを乗せてもらう。革が分厚いので彼らの爪が刺さることはないが、ドキドキだ。そして、けっこう重い!(笑)
2023.05.21(日)
文・撮影=たかせ藍沙