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●「菠蘿油(ポーローヤオ)」(450円)

 次は、「茶餐廳」のもうひとつの魅力である“カフェメニュー”から、香港人御用達の「菠蘿油」、別名パイナップルパンをご紹介。香港式のメロンパンのようなメニューで、見た目がパイナップルに似ているというだけで、実際にはパイナップルの味がするわけではありません。

 今回はお店おすすめのバター付きをチョイス。ほのかな甘さを、有塩バターのアクセントが引き立てます。サクふわの食感なので、ボリューミーな見た目に反してパクパク食べてしまいました。

●「自家製カヤジャムフレンチトースト」(650円)

 「茶餐廳」の料理は中華と西洋が混ざっているのも魅力のひとつ。そんな要素が詰まっているのがこのスイーツです。一般的なフレンチトーストとは異なり、このメニューは食パンを二枚重ねて、卵をまとわせて油で揚げているのが特徴。

 その中には、オーナーが現地のカフェでよく食べていたという、ハーブの一種である“パンダンリーフ”のペーストとココナッツミルクを煮詰めて作った、お店オリジナルの“カヤジャム”が詰まっています。ほのかにさわやかなのに口当たりはまろやかな不思議な味わい。現在、本場の「茶餐廳」でもカヤジャムはほとんど使われなくなっているそうなので、かなりレアな味なのだとか。

●「香港式レモンティー」(510円)

 最後は、「茶餐廳」には欠かせないという紅茶メニューからレモンティーをご紹介。紅茶には薄切りにしたレモンがこれでもかと入っており、先割れスプーンでガシガシと跡形もなくなるくらい潰して飲むのが香港流なのだとか。

 シロップ入りの濃い味の紅茶なので、レモンの酸味とバランスが取れているのが絶妙。料理と一緒に頼んで香港の風を感じてみてほしいです。

 ――本場香港の味が日本でも楽しめる「茶餐廳」。高級な中華料理屋とは一味違った庶民のグルメ、一度味わえば、きっとやみつきになりますよ。

香港贊記茶餐廳 飯田橋店

所在地 東京都千代田区飯田橋3-4-1 マンワイビル1階
営業時間 11:30~22:30 (L.O. 21:30)
電話番号 03-6261-3365
https://chankichachanten-iidabashi.jp/

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2023.03.10(金)
文=TND幽介(A4studio)
撮影=平松市聖