年の瀬のせわしなさを感じる今日このごろ。新年を落ち着いた穏やかな気持ちで迎えるために、老舗の干支飾りを飾ってみてはいかがでしょうか。
干支飾りは、十二支の動物をモチーフにした置物で、年内の家内安全、幸福を招く縁起物。開運グッズとして購入する人も少なくありません。また、正月飾りとは違って一年中飾ることができるので、インテリアとしても高い人気を集めています。
2023年は卯年。古くからうさぎの跳ぶ姿は「飛躍」、「向上」を象徴し、長い耳は福を集めるとされ、縁起がいいと言われてきました。
そこで今回は、享保元年(1716年)に創業し、工芸をベースにした生活雑貨の企画、販売を手がける「中川政七商店」(なかがわまさしちしょうてん)のうさぎの干支飾りを6つ紹介していきましょう。
まん丸のフォルムの愛くるしい存在感
◆「張子飾り 首ふり卯 大」(4,950円/税込、以下同)
最初にご紹介するのは、丸いフォルムがかわいらしい「張子飾り 首ふり卯」。会津張子や赤べこなど昔ながらの郷土玩具を制作する福島県の「野沢民芸」とともに作り上げた、絵付けの張子です。
ちなみに張子とは、竹や木で組んだ型に紙を何度も重ねて作ったもので、伝統工芸品に数えられる紙製の玩具です。全国各地で郷土玩具として作られており、先に挙げた会津張子、赤べこもそのひとつとなっています。
職人によって手作業で施されたうさぎの表情は穏やかで、色合いも豊か。また首を上下に振ることができる仕様にもなっているのもポイント。こちらを見ながらゆっくりと首を振るうさぎの姿に癒されることでしょう。
長い耳とふっくらとした意匠が特徴的で、玄関やリビングなどどこに飾っても存在感がありますので、縁起のよいお飾りとして心を晴れやかにしてくれそうです。
2022.12.27(火)
文=おがわるり〈A4studio〉