大林組やアフラックの企業広告、CREAの人気連載だった“宮藤官九郎の「最近、いつ笑いました?」”をはじめ、さまざまな雑誌などで活躍するフォトグラファーの興村憲彦。
そんな興村がライフワークとして撮影してきたモチーフが“桜”だ。
2月28日(月)からDAIKANYAMA GARAGE SPACE1で開催される写真展「雪花変幻/Chase」では興村が2012年から撮影してきた桜の写真を2つのテーマに分けて展示、特別編集したZINEも合わせて発売される。
雪に花を想い、花に雪を見る。現と幻の交錯
「雪花変幻」は雪と桜をテーマにした展示。和紙ロールにプリントした写真が19枚展示される構成だ。
「桜と雪があるとき同じようなものに見えてきて、それを一緒に展示できないかと考えていたんです」(興村)
満開の桜の写真と雪景色。その2つが同時に展示されることで、2つのモチーフが混ざり合い、幻想的な世界へと没入していく。
じつは追いかけられてきたのか。花追人の記憶
「Chase」は2013年~2021年にかけて、その名の通り興村がひたすら桜をとり続けてきたもの。特別な名所の桜などではなく、旅先や生活の中で興村が目にしてきた桜が収められている。
1000枚のスライドショーは興村の桜との邂逅を追体験するようだ。
「日本人の遺伝子に染みついているのか、開花期間が短くすぐに散るからなのか、みんな桜には儚さを感じていると思います。春になると必ず目に触れるものですしね。そんな桜もコロナで花見や宴会の自粛が続いて以前のようにゆっくりと眺める機会が減ってしまった。それで展示で花見を試みたんです」(興村)
春ももうすぐ。コロナ禍の今だからこそ、一足先に写真で花見を楽しんでみるのも一興だ。
興村憲彦 写真展「雪花変幻」「Chase」
会場 DAIKANYAMA GARAGE
所在地 東京都目黒区中目黒1-3-12 アーバンリゾート代官山1-2F
会期 2022年2月28日(月)~3月6日(日)
開場時間 11:00~19:00 入場無料
※最終日の3月6日(日)は11:00~18:00となります。
https://www.daikanyamagarage.jp/access.html
2022.02.25(金)
文=CREA編集部
写真=興村憲彦