最初の1年、長男は教室でほとんど話さず……
子どもなんて1年もすれば英語がペラペラになる――そう思っていました。でも、現実は、子どもだからと簡単に身につくものではありませんでした。1年後に友達と英語で会話できるようになった子でも、そこへ辿りつくまでは茨の道。中には適応障害になってお父さんだけ残して帰国した母子もいるそう。永住組のおしゃべりな子でも、学校へ通うと英語に取られちゃうからと、自宅では日本語メインの生活を送っているので、最初の年は「無口ね~」と言われて過ごす子も少なくありません。いつからペラペラになるかというと、これはも~う、性格によります。とはいえ、基本的な英語をマスターするのに3年はみたほうが良いとのこと。
そんなことも知らず、長男を現地校のPre-K(Pre-kindergartenの略称)に通わせてしまいました。当時4歳だった彼の英語力は、アルファベットが書ける&色や動物などの単語を知っているというレベル。Pre-K自体は楽しかったようで、「僕はずーっとNYに住むんだ」なんて言っていましたが、3カ月経っても挨拶すらする気配なし。「Helloぐらい言おうね」と諭しても、「ママ、英語は話さない! って言ったでしょ」と言われていました。
アシスタントの先生が「家に連れて帰りたい!」と言うほど可愛がってくれ、手取り足取り教えてくれたので、彼女には話すようになったものの、友達とじゃれあっていても笑い声だけ。教室では、思わず言ってしまった時以外、話しませんでした。Pre-Kの終わる頃、私が強制的に挨拶をさせると、クラスメートから「He spoke!」と叫ばれたり、「Oh!」とハグしてくれたり!? これに心を動かされてくれないかなと期待したのですが……、そのままPre-Kの1年は終了。
2013.07.29(月)