近未来のミッキーマウスのカッコよさにしびれる!

 ミッキーマウスをモチーフに作品を制作する機会は3回目だと話すのは中村哲也。

「展示会場には華やかな現代アートの作品がいっぱいありますが、自分の作品はどちらかというと、キュッとしたプラモデルのように見える要素も大切にしました」(中村)

 中村はバイクに乗ったミッキーマウスと、ミッキーマウスが被るための本格レーシングヘルメットを制作・展示しています。

幼少期の思い出も込めた田名網敬一の作品!

 幼少期に目黒駅近くの小さな映画館で、1928年公開のウォルト・ディズニーのアニメーション『蒸気船ウィリー』を観たと話すのが田名網敬一です。

 それまで静止画の漫画しか観たことがなかった田名網は、軽快に動きまわるミッキーマウスに驚き、非常口の薄明かりの下でミッキーの姿をノートに描き写したそう。さらに帰宅後には線描に沿って着色したミッキーを部屋中に貼り付けて、踊り出したいほどの満足感に酔いしれたと言います。

 今回展示されているのは、田名網の幼少期の思い出も込められた平面作品です。細部までぜひご注目ください。

スケートボードを使った作品も!

 使用済みのスケートボードを使って作品の制作を行っているHaroshiは、4体の作品を制作・展示しました。

「ミッキーマウスをモチーフに作品を作ったのは今回が初めてです。ディズニーのオフィシャルで制作の許可が下りることはそうそうないと思いますので、4体制作させてもらいました。作ってみてわかったのは、思っていたよりも鼻が前に迫り出しているなってこと。僕の作品は平面的なものが多いので、こんなに鼻の迫り出した作品は、前例のないことでした」(Haroshi)

2021.12.01(水)
文・写真=石川博也