なかなか思うように旅行ができず、「旅に行きたい!」熱が高まっている方も多いのではないでしょうか?
特集では、日本各地の観光のプロに、その土地ならではの秋の絶景・風物詩についてアンケートを実施。
今回は、やまなし観光推進機構の観光・物産PR部長の中村洋一さんが選ぶ、秋の風景4選をご紹介します。
日本にはまだまだ知られていない絶景がそこかしこに。この先の旅の候補地にぜひ。
◆勝沼ぶどう郷のぶどう畑の紅葉
日本を代表するワイン産地・甲州市勝沼で、平地から急斜面まで見渡す限り広がるぶどう畑。晩秋には、晴れ渡る青空にぶどう畑の紅葉の濃淡が映え、すばらしい景観を望むことができる。見ごろは10月中旬~11月下旬頃。
「ぶどうの品種によって葉っぱが黄色くなるもの、赤くなるものがあり、同じ品種でも畑によって紅葉のタイミングや濃さが異なります。その光景はまるで『紅葉のパッチワーク』。
勝沼町のシンボルとして親しまれる『新祝橋』の上からの眺めがおすすめです」(中村さん)
勝沼ぶどう郷のぶどう畑の紅葉(かつぬまぶどうきょうのぶどうばたけのこうよう)
所在地 山梨県甲州市勝沼町JR勝沼ぶどう郷駅前
https://kyoto-japan-heritage.jp/story/vineyard2/
◆甲州市松里地区の枯露柿づくり
干し柿の最高峰といわれる枯露柿の、最も有名な産地は甲州市の松里地区。11月上旬頃になると、松里地区の古民家や庭先に吊るされた、たくさんの枯露柿を目にすることができる。
「渋柿を干して脱渋した干し柿は全国で見られますが、『松里の枯露柿』は原料に『甲州百目』という400グラム以上にもなる大型の柿を使い、皮をむいて紐にくくられた状態で民家の軒先・庭先に吊るして乾燥させます。
古民家が多く残る甲州市松里地区にあって、軒下にオレンジ色の枯露柿が吊るされる風景は、まさに『橙色のすだれ』です」(中村さん)
甲州市松里地区の枯露柿づくり(こうしゅうしまつさとちくのころがきづくり)
所在地 山梨県甲州市松里地区
https://www.city.koshu.yamanashi.jp/iju/54things/articles/no-118.html
2021.10.16(土)
文=佐藤由樹