ソーホーに蘇る伝説のアート空間

シンプルな空間にミニマルなアート作品が調和する
(C) Judd Foundation

 ニューヨークのソーホーといえば、ファッショナブルなショッピングエリアのイメージが強い。しかし70年代始めから90年代にかけてのソーホーは多くのアーティストのスタジオやギャラリーが点在する、マンハッタンで最も活気のある先鋭的なアート・エリアだった。

 2013年6月、そうしたソーホーの歴史を今に伝えるアート・スペースがオープンする。「ジャッド・ファンデーション スプリング・ストリート101」は、アーティストのドナルド・ジャッド(1928-1994)が自宅兼スタジオとして使っていた建物を当時の状態そのままに修復したものだ。5月8日には、10日から開催のフリーズ・ニューヨーク(アートフェア)のVIPゲスト向けプレイベントとして、1日だけ限定公開される。

 ジャッドは60年代のミニマル・アートを代表する作家。ポロックやデ・クーニングなどのアクション・ペインティングの後に登場したミニマル・アートは、絵画や彫刻から装飾的な要素をぎりぎりまで削ぎ落とし、最も単純な色や形にまで純粋化することを試みた。ジャッドは箱形の立体作品を数多く制作したが、いずれもシンプルな形状で均一のカラーで彩色されている。

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2013.04.25(木)