東京・目黒で小さなレストランを営み、料理教室も主宰するみもっとさん。本格的なタイ料理をベースに和のエッセンスを取り入れた料理が人気です。春野菜を使った、目にも体にも嬉しい料理を教わりました。


「おいしい!」と感じる素材が その時季、体に必要なもの

 米が主食であること、野菜をたっぷり食べること、季節の素材を食べることによって体調を整えること。タイ料理と和食には、共通項が多いと話すみもっとさん。日本の旬な素材をタイのオーセンティックな調理法や調味料と出合わせ、洗練された新しい料理を提案している、気鋭の料理家だ。

 「その時季、その土地で採れた素材を食べていると、自然と体調が整っていく。私がタイで生活しているときも、そのことを強く実感しました。だから私はタイ料理をつくっていますが、現地にない日本の素材も柔軟に使っています。厳密に言うとタイには『春』という季節はありません。でも、日本の春の素材とタイの調理法は、非常に相性がいいと感じています」

 今回提案してくれたのは、ポイントさえ押さえれば「合わせる野菜は自由に選んでOK」という料理ばかり。たとえばあじの開きのディップサラダや天ぷらは、家にある野菜や手に入りやすい素材を合わせればいいし、チキンのハーブスープは鶏肉とペースト、ディルさえ使えば、春以外の季節でも楽しめる。

 フレキシブルな発想でアレンジ可能、つまり「旬素材を食べることが、何よりの養生」という知恵を、無理なく実践できるメニューなのだ。

2021.03.06(土)
Text=Noriko Tanaka
Photographs=Aya Sunahara
Styling=Mariko Nakazato
Cooperation=AWABEES、UTUWA

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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