食のお取り寄せサイト「文春マルシェ」が2020年秋にオープン。

 「おいしいは、ニュースだ」を掲げ、知られざる美味を、開発ストーリーやつくり手の想いと共にお届けします。


名物バイヤーが率いる おいしいもの専用サイト

 キラキラ紅色に輝く一粒一粒から、旨味が口の中で弾けるいくら。プリップリの食感と凝縮された甲殻類の風味を嚙み締めることができる海老カツレツ。食のお取り寄せサイト「文春マルシェ」には、一度は味わってみたい逸品が揃う。

 充実のラインナップの立役者は、猪口由美さん。20年にわたって某お取り寄せサイトに関わり、47都道府県全てに足を運び、数々のヒット商品を生み出した伝説のバイヤーだ。猪口さんの商品選びには3本の柱がある。

 「素材そのものの味を感じられる」「たとえ地味でもリピートしたくなるほどおいしい」「世の中にあまり流通していない」。

 「素材の味を生かしたものは食品添加物に頼らないつくり方をしていて、お客様の安心につながります。肉や魚の味噌漬けやじゃこ天など、おいしいものには茶色っぽい色合いが多いでしょう? 地味なものはリピート率が高い傾向にあります。3本の柱の中でいちばん大変なのは、世の中に知られていないものを探すことです」

 猪口さんは、つくり手を訪ねて週一で地方へ赴き、ときには道の駅などでピンときたものを購入。道中で見かけた看板から商品を探し当てることも。

 何度も試食して納得したら、必ずつくり手に会いに行く。畑を見て、漁師の船に乗り、工房を訪れる。彼らの思いとこだわりを汲み取った上で、商品を紹介する。

 それもそのまま紹介するのではなく、オリジナル商品を共同開発したり、特別なセットを組んでもらったりするのが猪口さん流。だから、「文春マルシェ」には、他では手に入らないものが並んでいるというわけだ。

 さらに、つくり手との交流で得た情報を、商品にまつわるストーリーとして伝える。「お客様にも商品の裏話を楽しんでもらい、食卓の話題にしてもらえたらなによりです」。

 読み物としても面白い、お取り寄せサイト。まずは読んで楽しんで。そしてここでしか味わえない口福を自分に、そして、大切な人への贈りものに活用したい。

文春マルシェ

全国の優れたつくり手からの良質な商品を届ける。食卓を彩る少し贅沢なものから、簡単調理アイテム、旅気分を味わえる地方の逸品、無添加で安心な商品まで、幅広いラインナップ。
https://shop.bunshun.jp

2021.01.14(木)
Text=Mika Kitamura
Photographs=Masahiro Tamura(Freaks)
Styling=Makiko Iwasaki

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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