男女が幸せになるために “フェミニズム”を知る4冊
ニュースなどでなんとなく耳にしていたフェミニズムについてわかりやすく教えてもらえた4冊。目指すのは男女ともに幸せになること。
●『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!』上野千鶴子 田房永子
あっという間に読めるのに圧倒的な情報量
ロスジェネ世代と団塊世代の本音が繰り広げられる、7時間に及ぶトークをまとめた一冊。イラストや用語解説が豊富なので、初心者にもわかりやすい。
「フェミニズムってよくわからないという人や、上野先生の名前は知っているけれど著作は未読という人への入門書にぴったりです」
●『男も女もみんなフェミニストでなきゃ』チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ
自分のためにハイヒールを履く等身大のフェミニスト
“ハッピー・フェミニスト”を名乗るナイジェリア生まれの著者によるTEDトークを書籍化。
「フェミニストに対してどこか怖い印象を持っている男性も抵抗なく読める内容。英語の原書は短くて読みやすいので、TEDトークと組み合わせて英語の勉強にも使えます」
●『いま、翔び立つとき女性をエンパワーすれば世界が変わる』メリンダ・ゲイツ
著者自身が活動を通じて翔び立つ姿に勇気をもらう
3人の子どもを育てながら、世界最大規模の慈善団体、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の共同議長を務める著者が語った、20年近い活動履歴と世界の女性を取り巻く状況。
データだけでなく、出会った人々の物語で紡がれた本書は、「読むだけで女性が元気づけられる一冊」。
●『82年生まれ、キム・ジヨン』チョ・ナムジュ
韓国を揺るがした世界的ベストセラー
ある日突然、母親や友人が憑依したかのように振る舞い始めた主人公。その半生を紐解くなかで明らかになったのは、女性に対する社会の不平等だった。
「同じ韓国人女性として穏やかな気持ちでは読めなかった本。不平等を次世代に残さないために、子育て中の人にぜひ」
2020.11.09(月)
Text=Arei Matsuyama
Photographs=Wataru Sato
Cooperation=SNOW&COFFEE TABLE, AWABEES