●俳優としての厳しさを知った 阿部寛の一言
――そして、08年にはドラマ「学校じゃ教えられない!」で俳優デビューするほか、ダンス&ボーカルユニット「PRIZMAX(プリズマックス)」メンバーに加入されます。当時は路上ライブもされていたようですが、ご苦労もあった?
ドラマに関しては、やっとオーディションが受かったので嬉しかったです。プリズとしての活動は、すでに人気があったグループに、後から加入しただけなので、路上ライブにもお客さんがいっぱい来てくれましたし、苦労は特にありませんでした。
ただ、その後、法律が改正されたことで路上ライブができなくなり、どんどん活動範囲が狭まって、メンバーも抜けてしまったんです。
13年、5人組としてCDデビューできるまでの2~3年間は、「この先どうなってしまうのか?」という不安でいっぱいでした。
――俳優としては、11年に実在したバンドの話を映画化した『天国からのエール』で演じられたドラム担当・カイ役が印象的でした。
お芝居も音楽も、どちらもやりたいという気持ちでいっぱいだったのですが、この作品の現場で、僕の芝居に対して、主演の阿部寛さんが「そのセリフ、グッと来ない」と仰られたんです。
そのとき、プロの俳優としての厳しさを知りましたし、自分の無力さにも気付かされました。そうやって、いろんな作品でいろんなことを少しずつ学ばせていただきました。
2020.09.11(金)
文=くれい響
撮影=平松市聖
ヘアメイク=KEIKO(Sublimation)
スタイリスト=森田晃嘉