現実逃避で安らぎで、ルーツを探る旅だった「逃北」!

 なぜみんな北をあまり好まないのか、私は不思議でした。

 南の島へ旅に行くというと、それがどこであろうと、大概の人は目的も聞かずに「いいねえ」と言ってくれます。どうやらそんな時、どこの南の島であるかは大きな問題ではないらしい。南で心身を休めたり楽しんだりするということは常識的に当たり前なのだ。寒いときに暖かい所へ行くパターンばかりでなく、仮に猛暑の夏に沖縄に行く場合でも、そのプランに疑問を差し挟む人は少ない。  しかし、北へ旅に行くと言うと、無条件に「いいねえ」と言われるのは避暑としての旅くらいです。

 避暑でもないのに北に行く場合、まず、行き先を聞かれます。そして、

 (1)何か特別に見たいものがある場合
 (2)温泉
 (3)北欧

 この3パターンだけは、納得してもらえます(北欧はここのところ、オシャレ基準でのブランド力が高い)。

 しかし、真冬に特に目的もなく青森に行くなどといえば「なぜまたそんな時にそんな所へ」と言われ、ロシアなど、あまり旅行先として一般的ではない北国に行く場合は、一体何のために行くのかと聞かれてしまいます。

 違うんだよ。私は「ただ北に行きたい」の。具体的な目的はないの。人が南国にリゾートに行くのと同じ気持ちで、行くんだよ。