1シーンで 台本10ページに及んだことも

 清澄と玻璃の距離が次第に縮まる、微笑ましい日常のシーンが劇中にはちりばめられていた。

「基本的に長回しで、1シーンの会話のやりとりが台本10ページにわたったこともありました。

 映画館の大画面では、役者のすべてがお客さんに見透かされてしまいます。それだけに繊細さも求められますし、神経を使いました」

 慎重に言葉を選びながら、目を見てじっくりと話す中川さん。落ち着いた物腰のせいか、まだ21歳ということに改めて驚いてしまう。

「あはは。よく言われます。年より上に見られることが多くて、この4~5年は『20代半ばだと思っていました』と言われ続けました」

 中川さんは小学4年生のとき、スカウトをきっかけに芸能界入り。今年でデビュー12年目になる。

「人生の半分は、この世界を知っていることになります。この10年は長かったですね。このあとの10年はきっとあっという間なんでしょうけれど」

» この続きはCREA6・7月合併号で読めます♪

中川大志(なかがわ たいし)

1998年生まれ、東京都出身。主な出演映画に『虹色デイズ』(2018)、『坂道のアポロン』('18)、テレビドラマに連続テレビ小説「なつぞら」('19 NHK)、「G線上のあなたと私」('19 TBS)など。声の出演をした映画『ソニック・ザ・ムービー』が公開中。

映画『砕け散るところを見せてあげる』

高校3年生の濱田清澄(中川大志)は、1年生の蔵本玻璃(石井杏奈)がいじめを受けているところに遭遇する。持ち前の正義感から玻璃を助けるが、やがてそれ以上の気持ちを抱くようになっていった。近日公開予定。
https://kudakechiru.jp/

直筆サイン入りポラを1名様にプレゼント

CREA6・7月合併号をお買い上げの方に、直筆サイン入りポラロイド写真をプレゼント♪
応募〆切は2020年8月4日(火) 消印有効。詳細は誌面をチェック!

2020.07.18(土)
文=黒瀬朋子
撮影=向後真孝
スタイリスト=徳永貴士
ヘアメイク=堤 紗也香

CREA 2020年6・7月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

偏愛のすすめ。

CREA 2020年6・7月合併号

好きなものがあるっていいよね
偏愛のすすめ。

特別定価840円

偏愛の対象は人それぞれ。愛するものと出合った人たちの言葉は、どれも純粋な喜びに満ちていて、耳を傾けているだけで幸せな気分にしてくれます。パンダに魔女っ子おもちゃ、脚付きの器にカツカレーの食べ方まで。マイワールドを謳歌する人々の“偏愛”を盛りだくさんでお届けします。気になる作品満載のBOOK in BOOK「愛してやまない映画とドラマ」も必見です。