#04:CINEMA[映画]
お話を伺ったのは、映画コメンテーターの有村 昆さん。
映画企画は2000年代前半から。有村昆さんに映画の今と未来をうかがった。
「ここ数年顕著なのは、小さな映画館が次々と閉館し、大型のシネコンが台頭していることですね。
お客さんに足を運んでもらうには、IMAXシアターやMX4Dという体感型、応援上映などの付加価値をつけることが必要。
するとメジャー系の映画がより強くなり、全国どこでも同じ映画をやっている、という現象になりますが、いっぽうで、NetflixやHulu、Amazonプライムなどで自分に合う映画を発掘することもできる。
この二極化は、この先もどんどん進んでいくと思います」(有村さん)
名作は30年後も変わらない
形は変われど、映画というエンタテインメントは不滅、とも。
「白黒の無声映画時代から、映画は進化の連続でした。
それでも人の気持ちは変わらなくて『ローマの休日』は今観てもおしゃれだし、とても生き生きしていますよね。
30年後に観る人も同じように感じるはずです」
逆に来そうで来なかったというのが3D。
「10年前『アバター』が公開された時、3D来るぞ、と思いましたけど(笑)。やっぱり2時間3Dメガネはキツい。
人が快適さを感じられないものは、広まらないんだなと」(有村さん)
日本映画の将来は?
「ハリウッドへ進出する小栗旬さんと、制作に入っていく山田孝之さんの動きが面白い。
日本とハリウッドとの垣根が低くなり、コンプライアンスの規制なく映画をつくり、直販する俳優さんが増えれば、日本映画の未来はもっと刺激的になっていくでしょう」(有村さん)
●教えてくれたのは……
有村 昆(ありむら こん)さん
映画コメンテーター。最新作からB級映画まで年間500本の映画を鑑賞し、軽快な語り口で作品の楽しみを伝える。DMMオンラインサロン「有村昆のシネマラボ」にてサロンオーナーを務める。
「CREA」創刊30年の思いを込めて
2020.01.31(金)
Edit=Miwako Yuzawa
Text=Yoko Maenaka(BEAM)
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