#02:DOG&CAT[犬猫]
お話を伺ったのは、保護犬猫のマッチングサイト「OMUSUBI」を運営する、大久保泰介さん。
一冊丸ごと猫だらけ、犬だらけの企画は当時の女性誌としては画期的で、猫ブームの火付け役にも。ペットと人の生活は30年後、どう変わるのだろう。
「ペットショップだけでなく、今よりずっと、飼いたい人と犬猫たちの出会いのチャンネルが増えていると思います。
環境の整った保護犬、保護猫のシェルターができ、休日に動物園に行くような感覚で家族で出かけたり。
マッチングサイトに自分のライフスタイルや好みを入力し、迎える前に自分にぴったりの子を見つけられることで、殺処分を減らすことにもつながっていけばいいなと」(大久保さん)
2000年前後までは愛玩動物としての存在だったけれど、ここ20年ほどで飼い犬、飼い猫は「家族」化。大久保さんは、それがペット産業にも大きな変化をもたらしている、という。
「晩婚化、少子化とも連動していて、人と犬猫の関係がより密接になり、『人と同じ』になってきています。
今、多くの人の関心ごとが『健康』であるように、犬や猫の健康のためにフードや予防医学が格段に進んできていますね」(大久保さん)
ITで誰もが正しく飼える時代へ
「10年後くらいに一気に実現しそうなのが、IOTやウェアラブルの技術によって人も犬猫も自然と健康的な生活を送れる社会です。
飼い主が自分で選択する手間なく、犬や猫のデータを入力すれば、カロリー調整された新鮮なフードが届き、何か不調があれば知らせてくれて、医療にもつなげてくれる。
飼い方の知識がそれほどなくても、自然と正しい飼い方ができる時代がくると思います。犬や猫と会話ができるようになるのも、夢ではないですよ」(大久保さん)
●教えてくれたのは……
大久保泰介(おおくぼ たいすけ)さん
株式会社シロップ CEO。保護犬猫のマッチングサイト「OMUSUBI」、ペットライフメディア「ペトこと」を運営。ITを通して、人が動物と共に生きる社会を目指す。
https://syrup.co.jp/
2020.01.31(金)
Edit=Miwako Yuzawa
Text=Yoko Maenaka(BEAM)