色々な米粉パンを
ご紹介しましょう
一番人気は「米粉たこピザ」。半分にしたたこ焼きが並んだ見た目も楽しいパン。
サクッと香ばしい生地はお米を感じさせる優しい甘さで、ソース味がよく合います。花かつおがトッピングされており、旨みたっぷり。アクセントの紅生姜が効いています。
地元で穫れる季節野菜と牛スジ肉を煮込んだ自家製カレーが自慢の「米粉焼きカレー」も人気の1品。
スパイシーですが、たっぷりの野菜の甘みがプラスされているので、子供でも食べられます。
「米粉ウインナーロール」は、ふんわりした生地にプリッとしたウインナーの歯応えがいい。
「米粉クルミ」は、砂糖、油脂不使用。クルミがたっぷり入って香ばしく、コリコリした食感が楽しい。
プレーン生地に白ゴマと角切りチーズを練り込んだ「米粉ゴマチーズ」は、ゴマの香ばしさとチーズの旨みがじんわり。
食パンにあたる「米粉ワンローフブレッド」は、お米本来の甘みを生かした配合がポイント。トーストすると、サックリ軽い歯触り。噛む程にほんのり優しい甘さが広がります。
「米粉プレーンロール」は、米粉ならではのほんのりした甘み。
そのまま食べるとモチモチで、軽くトーストするとサクサク。「和風のおかずと相性がいいんですよ」と坪井さん。きんぴらやひじきなど、お総菜と一緒に食べたい。
きまぐれサンドは日替り。食パン「米粉ワンローフブレッド」や「米粉プレーンロール」「米粉クルミ」や「米粉ゴマチーズ」など、様々な米粉パンを使って作られるのだそう。
取材時には「米粉ゴマチーズ」にオーロラソースをプラスしてコロッケを、また、「米粉クルミ」にスパイシーなビーフパストラミを、それぞれサンドした2種類がありました。どちらもボリュームたっぷりでリーズナブルな価格です。
「地元障害者施設の農耕班が水耕栽培しているベビーリーフや地元農協のチンゲンサイなど、地元の野菜を使うようにしています」と坪井さんはにっこり。
甘いパンはおやつにぴったり。
抹茶を加えた生地にあっさり味の粒餡を包んだ「笠松山」は、市南部にある笠松山がモチーフ。ゴツゴツした岩をクルミで表現し、標高の低い山にちなんで平たく焼かれています。
「加西アルプスハイキングのお供にぴったりのパンです」と坪井さん。
加西特産の黒米・紫黒米を圧力釜で炊いて生地に練り込んだ「ほっけぱん~山下さんちのゆかりの舞」は、ほんのり薄紫色。シャリシャリした食感の粗精糖と自家製豆乳クリームをはさんでいます。
モン・ファボリのパンは、乳製品や卵を使っていないのも大きな特徴。
チョコチップを生地にたっぷり入れた「米粉チョコリング」は、もちもち生地のほろ苦いチョコ風味がクセになります。
「米粉レーズン」は、米粉と同じ野条穂で醸された姫路市・田中酒造場のお酒「純米吟醸 白鷺の城 喜縁」で風味付けしたレーズンを生地に練り込んでいます。トッピングには粗精糖と発酵バター。芳醇な味わいにびっくりします。
パンを買ったら、カフェでコーヒーなどの飲み物と一緒に食べられます。
なかでもおすすめが「揚げ米パン」。地元の百花蜜「北条鉄道蜂蜜」を使用しており、上品な甘さ。「プレーン」は、米粉生地のモチモチ感がしっかり味わえ、「きなこ」は、中にあっさりした粒餡がたっぷり入って和菓子感覚。
北条鉄道に乗った記念に「北条鉄道サイダー」を飲みながら、ホームのベンチで食べるのも楽しい。
おみやげに「米粉ラスク」を買って帰るのもいいでしょう。プレーン、きなこ、チョコチップがあり、どれも軽やかな食感。コーヒー、紅茶、日本茶など、何にでも合いそうです。
パンはどれも米粉独特の香ばしさとふんわり、もっちりした食感で、優しい味わい。地産地消のパンなのも面白い。
「米粉パンは、店舗販売のみで、発送はしていません。春には駅舎の前の桜が、順に咲いて長く楽しめるんですよ。旧日本軍の鶉野飛行場も近くにあります。北条鉄道に乗ってぜひパンを買いにいらしてください」と坪井さん。
ローカル鉄道の存続のため、そして地域の活性化、福祉支援のための店でもあります。美味しく食べて、ささやかながら応援したいもの。
駅舎工房 モン・ファボリ
所在地 兵庫県加西市東笠原町240-5 法華口駅駅舎内
電話番号 0790-20-7368
https://m.facebook.com/ekisyakoubou/
Column
そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行
生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。
2019.01.27(日)
文・撮影=そおだよおこ