「おっさんずラブ」の“マイマイ”こと瀬川舞香役でさらなる注目を浴びた女優・コメディエンヌの伊藤修子さんは、大の香港好きとしても知られています。この連載コラムでは、東京で味わえる香港グルメ、偏愛してやまない香港映画、そして香港を訪れた時の思い出などを綴ります。


◆私の愛する東京の香港グルメ

添好運[日比谷]

 この連載も3回目になりました。前回に引き続き、東京で味わえる香港グルメをご紹介します! 今回は、日比谷にある「添好運(ティム・ホー・ワン)」さんです。香港に本店があり、ミシュラン1ツ星の味がリーズナブルに食べられる行列店で、今年の4月に東京にもオープンしたのです。

 以前、香港に行った際に、勇気を出して一人で入った点心のお店で紆余曲折あり、春巻1皿しか食べられなかったという悔しい思いをしたため、どうしても雪辱を果たしたいと思い、今回こちらのお店に伺いました。

 お店はビジネス街にあり、外観からしてワクワクして期待も高まります。たくさんのメニューを吟味することしばらく、お店のイチオシや自分が食べてみたいものを色々織り交ぜて注文することにしました。

 まずは、大根餅からスタートです。

 大根餅は、蒸した大根の千切り、腸詰、干し海老を米粉などと混ぜ、蒸して焼いたもので、香港では定番のメニューです。点心のお店に来たからには、是非ともいただきたいですね。

 運ばれてきた大根餅は予想以上に大きくドッシリとした見た目でしたが、驚くほど柔らかく、軽い食感で粉っぽさもありません。スルスルと口に入ります!

 「青ネギのチョンファン」は、米粉を水でとき薄くのばして蒸した生地に青ネギをパラパラと撒いてロール状にしたもので、甘めの特製醤油タレをかけていただきます。

 チョンファン自体のお味は淡泊ですが、プルプルした食感に青ネギの香りがほどよいアクセントになって、良いおつまみになりそうです!

 お店の看板メニュー「ベイクド チャーシューバオ」は、片手に収まる饅頭くらいのコロンとした大きさで、外側はクッキーのように甘くてサクサクとした生地、中には中国醤油ベース味の広東系のチャーシューの餡が入っています。外皮の甘味とチャーシューのしょっぱさのバランスが絶妙です!

 “チャーシューメロンパン”なんて呼ぶ方もいらっしゃるようですが、まさにそんな感じです!

2018.11.24(土)
文・撮影=伊藤修子
撮影=佐藤 亘