カラフルなヌビアの村にお邪魔
タクシーボートでクルーズ気分を味わいながら、ヌビアの村へも訪問。
地元のガイドブックによると、アフリカ系のヌビアの人々は、お祭りが大好きで、カラフルな色遣いを好むという。船から対岸を眺めていると、色とりどりのパレットのような家並みが見えてきた。
ヌビアの村の船着き場は観光ラクダの呼び込みとおシャレした眠そうなラクダたち、スパイスや彫像などの土産物店などが並び、黒ずくめの装束の女性たちやツーリストが行き交っている。
ガイドに連れられ、カラフルな民家のひとつに入る。
どうもカルチャー体験ができる場所らしく、手の甲に模様を描いてもらう天然染料のヘンナ・ペイントや、魔よけとされるペットのワニの見学、お茶のおもてなしもいただいた。
そうこうするうちに、誰ともなく太鼓を打ち鳴らし、そこにいる人々が踊り始めた。まさに“ヌビア人はお祭り好き”のとおり、根っから陽気な人々らしい。
アスワンでは、移動は陸路よりも、もっぱらナイル川をタクシーボートで。
エジプトといえば、灼熱の砂漠というイメージがあるけれど、緩やかにながれる川の流れや、河畔や小島を縁取るナツメヤシなどの、風景がすがすがしい。
歴史家ヘロドトスは「エジプトはナイルの賜物」という言葉を残した。これはナイル川が氾濫を繰り返し、肥沃な土地が堆積して形成されているという意味だとされる。
雄大なナイル川をボートでゆったりと進んでいると、歴史家が意図した地勢的な意味のみならず、心を潤す風景も古代エジプト文明を育んだゆえんであるように思えてくる。
【取材協力】
エジプト政府観光局
人生観、変えてみる?
偉大なるエジプト!
2018.11.15(木)
文・撮影=古関千恵子
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