デビューから21年
輝き続けるKATEの軌跡
vol.50_KATE
今回はKATEをブラ魂! 昨年20周年を迎えたとはちょっと驚きだが、その歴史を振り返るとメイクの変遷が見えてくるようだ。
KATEが生まれた1990年代半ばはコギャル全盛の時代。空前の細眉ブームが起こり、ガングロメイクが出てきたのもこの頃。
「女優さんのメイクをお手本にするマニュアルメイクから自己流のアレンジを楽しむセルフメイクへとトレンドが変わり、自分らしく個性を表現したい女性たちに向けて誕生したのがKATEです。『NO MORE RULES.』をブランドスローガンに、ルールに縛られない、誰にも媚びない攻めのメイクを提案。KATEでメイクすることで自信に満ち、自分らしさを誇りにして欲しいと。今も変わらないKATEの哲学です」と語るのはカネボウ化粧品 商品開発部門 メイクグループ KATE担当の遠藤舞憂子さん。
目元アイテムを主力に打ち出し、99年にパールやラメをふんだんに使ったアイシャドウ「フラッシュクラッシュ」が爆発的なヒットを飛ばす。まぶたや目の際にスッと入れるだけでミステリアスにきらめく目元に吉田も夢中になったものだ。使いやすくてフツーじゃない仕上がり、KATEの魅力を知ったのもこのとき。その後もアイライナーやアイブロウが瞬く間に評判となり、2002年、セルフコスメ市場でブランドシェアNo.1を獲得。以来、16年間にわたりトップの座に君臨しているのだからスゴイ。
「品質も色設計もパッケージデザインも、プチプラだからという妥協は一切しません。一品一品“KATEらしさ”を突き詰めて最後まで気持ちを入れて創り上げる。購入されたお客さまにKATEを選んだ理由をお尋ねすると『KATEが好きだから』という声が一番多いんですね。とても嬉しいですし、KATEの強みだと思っています」
14年にブランドロゴを「KATE TOKYO」とし、世界へ。現在(日本以外では)、アジアの10の国と地域で展開されている。
陰影をつけ大きな目元をつくる
独自のメイクアップ
KATEの商品の中で最も特徴的なのがアイメイクだ。その目的はズバリ、ホリを深く、目を大きく見せること。アジア人女性の骨格や目元の特徴をふまえ、アイテムごとに明確な役割が。
「アイシャドウの輝きと影でまぶたに立体感を生み出し、アイライナーでまつげの隙間を埋めて目のフレームを強調。アイブロウで眉の太さと角度、目との距離をバランスよく保つこと。目を大きく見せるとともにその人のパーソナリティや感情を表現するのがKATEのアイメイク」
使いやすくて応用が利くからリピート率も高く、下に挙げた2品は最も売れているKATEを代表するアイテム。私も愛用しているけど、リキッドアイライナーは濃い発色で狙ったところにきっちり引けるし、3色のパウダーアイブロウもノーズまで自然な陰影が入れられてすごく便利。
そして今年8月、さらなるぱっちり目を叶えるマスカラが誕生。
「今まで取ったことのないマスカラカテゴリーでもNo.1を目指したくて。KATEらしいものをと行き着いたのが、瞳の研究と毛髪技術の融合から生まれた“クセづけフォーマー”です」
簡単に言えば、まつげメイクしながら自まつげにカーブを記憶させるマスカラ。
「大きな反響をいただき、売れ行き絶好調です!」
2018.10.21(日)
文=吉田昌佐美
撮影=吉田健一