毎日使う道具だから
おしゃれにこだわって選びたい

インテリアとして飾っておきたくなるような、自分好みのデザインの食器や道具を使うだけで、コーヒーが何倍も美味しく感じられそう。

 昔から、カフェや雑貨店を訪れるのが大好きだという芦川さん。作家もののマグカップやドリップの道具を集めるようになってから、コーヒーとの付き合いがより楽しくなったと振り返る。

 これから、コーヒーを自分で淹れてみたいと考えているビギナーの方に、おすすめの道具はあるのだろうか。

左:手軽なペーパーフィルターを使ったドリップでも、美味しく淹れることができるよう、焙煎では豆の苦みを抑える工夫も。
右:「コーヒーを淹れるのは、スイーツを作る感覚と似ているような気がします」と女性らしい視点で楽しみ方を語る芦川さん。店内では、手作りの焼き菓子もいただける。

「最初から、本格的で高価な道具を揃える必要はないと思います。例えば、当店で使っている『HARIO』のドリッパーは、数百円とリーズナブルですが、とても使いやすくておすすめですよ。最近では、専門メーカーに限らず、食器や陶器のブランドからもおしゃれなグッズがたくさん販売されています。女性であれば、見た目の美しさや、自宅のインテリアに合うものという視点で選んでみると、コーヒーライフがもっと楽しくなる気がしますね」

コーヒーと「器」の味わい深い関係性

 店を構える、祐天寺の活性化にも目を向けている芦川さん。街を訪れる方に、日常とは少し違う、ゆったりとした心地良い時間を提供できればと、carawayで朗読会を開催している。シンガーソングライターの扇谷一穂さんによる詩やエッセイの朗読とともに、芦川さんが各回のテーマに応じてセレクトしたコーヒーを楽しめるという、なんとも味わい深いひとときだ。

毎回人気となっている朗読会は、ホームページ上で事前応募制をとっているため、早めにチェックしたい。

「コーヒーは、器がなければ飲めないもの。ですから、受け止めてくれる何かと一緒であれば、もっと楽しみが広がると思うんです。本、音楽、アート、空間などの、魅力あふれるさまざまな世界観とコラボレーションさせていきたいですね」

coffee caraway(コーヒー キャラウェイ)
所在地 東京都目黒区五本木2-13-1
営業時間 12:30~18:30
定休日 日・月曜
http://c-caraway.com/

2017.04.08(土)
文=中山理佐
撮影=佐藤 亘