香り高い有馬の山椒を使ったおやついろいろ
右:店内の石臼で実山椒を挽いています。
まず、山椒のピリリとした刺激がたまらない、醤油味の「山椒あられ」。
国産の水稲もち米を使ったカリッと軽い歯触りで、口に入れた瞬間に、山椒の香りが立ち上ります。カリコリ食べた後に、ピリリとした刺激。さわやかな後口です。お茶にも、日本酒のアテにもよさそう。
「山椒かりんとう」は、細いかりんとうに青い実山椒を絡めてあります。コリコリ噛むと、山椒の香りが弾けてアクセントに。止まらなくなるおいしさです。冬は柚子茶に合わせてみたい。
「山椒飴」は、口の中に山椒の香りが広がり、とてもさわやか。クセになる上品な風味です。
「山椒には、柑橘系の香り成分が含まれているのだそうです。ピリピリと辛いだけではなく、後口がとてもさわやかでしょう」と川上さん。商品開発では、山椒をどれだけ加えるかがポイントだったと言います。多すぎると舌がしびれるし、少ないと山椒らしさが出ない。それぞれのメーカーと試作を繰り返しました。
炭酸水煎餅を作る「泉堂」と組んでできたのが、「タンサンクーベル(山椒味)」。炭酸水煎餅の間に挟むクリームに山椒を入れています。クリームのまろやかさに山椒の香りが加わり、個性的な味わい。山椒とクリームの相性がよくて、お茶請けにぴったり。お抹茶にも、紅茶にもマッチします。
これを作る「泉堂」では、炭酸水煎餅の生地に山椒を加えた「山椒入り炭酸水せんべい」も販売。「山椒彩家」からは、徒歩5分ほど。ちょっと足を伸ばして買いに行くのもいいでしょう。
軽やかな炭酸水煎餅の後口に、山椒がピリリ。他にない味わいが楽しい。
どれも、大人のためのおやつ。全て山椒味なのに、それぞれが個性的なおいしさで、食べ飽きることがありません。山椒味のお菓子にすっかりはまってしまいます。
「山椒を使ったチョコレートもあるそうですね。山椒を使った製品を色々作っていきたいと思っています」と川上さんはにっこり。
2016.12.15(木)
文・撮影=そおだよおこ