世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、交替で登板します。
第144回は、貯めたマイルを使い、ユニークなルートでニューヨーク・羽田間を旅したたかせ藍沙さんのレポートです!
帰国便選びで、まさかのミュンヘン!
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昨年、好評を博した連載コラム「たかせ藍沙のファーストクラスで世界一周」の書籍化が決まった。読んでくださった皆さんに感謝しつつ、追加取材を決めた。
昨年はワンワールド・アライアンスを取材したので、加盟する日系航空会社はJAL。ファーストクラスにお得に乗るためのノウハウをたっぷり詰め込むために、もうひとつの日系航空会社であるANAにも乗っておかなければと思ったのだ。
コツコツ貯めたマイルを一気に使って、片道だけANAファーストクラスのニューヨーク便を予約した。ANAの国際線ファーストクラスでもっとも長いフライトが、約12時間半のニューヨーク便だったのだ。このレポートは、前述の「たかせ藍沙のファーストクラスで世界一周」の番外篇をご覧いただきたい。
そして困ったのが帰りの便。往復ファーストクラスに乗るには足りなかったのだ。帰国便に充てるマイルはエコノミークラス分のみ。「なら、往復ビジネスクラスにしたら楽でしょ」という友人もいたけれど、その選択は私にはない。だって、ファーストクラスに乗りたいのだから(笑)。ということで、帰りはエコノミークラスを選ぶしかない。
どのフライトに乗るべきかと調べていくと、直行便で帰ることもできるけれど、様々な選択肢があることがわかった。カナダ経由で美味しいアイスワインを買うとか、シカゴ経由でステーキランチをするとか、経由地で何ができるか考えながらルートを調べていった。そして、更に検索すると、ヨーロッパ経由のフライトがいくつか出てきた。
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そこで気になったのが、ミュンヘンに朝着夜発で、13時間半のトランジットというもの。エコノミークラスで機中2泊はタフだけれど、ニューヨークからの直行便と同じマイル数でミュンヘンの1日が付いてくる。ミュンヘンまではルフトハンザ ドイツ航空、その先はANAの最新鋭のB787-9で羽田に着く。すぐに在住の友人に連絡を取った。「その日なら空けられる」という返信が来たので、ミュンヘン経由のフライトに決めた。
ということで、予期せず東回りの2ストップで世界一周をすることになった。このような旅で活躍するのが、この夏に取得したばかりのスターアライアンスゴールドのステイタス。優先チェックイン、優先搭乗、空港ラウンジ利用などの特典をフル活用することに。
予約したミュンヘン行きのフライトが出発するのは、ジョン・F・ケネディ国際空港ではなく、ニュージャージー州側にあるニューアーク・リバティ国際空港だ。マンハッタンからはタクシー代がかかるけれど、東京では羽田空港に着くので差し引きOKと思うことにした。
チェックインも手荷物検査も優先レーンでサクサクとラウンジへ。ニューアーク国際空港にはルフトハンザ専用ラウンジがある。出発が遅れたので、ぎりぎりまでくつろぎ、搭乗開始を確認してからゲートへ。ラウンジのありがたさをしみじみ感じての出発となった。
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右:山盛りピックアップしてしまったけれど完食! 機内食はエコノミークラスなので、往路のファーストクラスと違って増量なしだし(笑)。
2016.11.22(火)
文・撮影=たかせ藍沙