vol.24_LANCÔME
フレンチシックを体現するランコムのメイクアップ
ランコムの歴史は1935年、創始者であるアルマン・プティジャンが5つの香水を発表したことに始まる。以来、フレグランス、スキンケア、メイクアップの分野で数々のスター製品を生み出し、最新のフレンチビューティを発信していた。
「アルマン・プティジャンはフランス、女性、ラグジュアリーな美しさを愛し、バラに情熱を注いでいました。フランス文化を象徴する化粧品ブランドを世界に広めたいと50歳を過ぎてランコムを創設。その名前はフランス中部にある古城、ランコム城の名が起源となりました」と語るのは、ランコム PR/メディア統括部長の菊池由美子さん。何を取り上げてもブラ魂的ネタは満載のようだが、今回は最新リップのとっておき情報とともにメイクアップにフォーカスしてお届けしよう。
ランコムのメイクものと言えばハズせないのがマスカラとファンデーションだ。CREA世代にも愛用者が多いはず。私も歴代の製品を使ってきて「進化」には驚くばかり。マスカラ分野では人種別にまつ毛の特徴をリサーチし、アジア人のまつ毛に合うブラシやマスカラ液を開発。また、ファンデの分野においても肌に当たる7つの光の道筋を解明するなど新しいアプローチを導入。機能性だけじゃない、見える仕事をしてくれるのが強み。
「ランコムの物づくりのベースにあるのがイノベーションです。メイクの分野でもほかにはないもの、新しい領域に踏み込んで革新的なものをつくるのが使命。これを支えるのが研究部門の科学の力。最先端の技術です。ファンデーションの開発には、日本のラボの研究成果や肌色のリサーチが活かされています」(菊池さん)
常に新しいものを生み出す、パイオニア精神あってのランコムのメイク力。新製品が登場するたびにサプライズがあるのも納得だ。メイクアップって総合的な美しさだから、発色や質感の繊細さ、肌なじみがよくてつけていて心地いいとか、メイク動作をスマートに見せるパッケージも大事。こうした要素をちゃんと考えてつくっているから「化粧品」として魅力がある。
「自由に楽しくメイクすることで自信をつけて輝き、さらなる美しさを引き出す。ランコムは女性を幸せにするブランドを目指していますから」(菊池さん)
2016.06.04(土)
文=吉田昌佐美
撮影=吉田健一