否応なく見入ってしまうポートレート

(C)Bettina Rheims

 いいポートレートとはどんなものかと問われれば、答えるのはなかなか難しい。いい顔とは何かを誰も定義できないだろうから、当然といえば当然なのだけど。

 フランス人女性写真家ベッティナ・ランスが撮るポートレートは、いい・悪いを判定するのはともかく、否応なく見入ってしまう力があることだけは間違いない。妖しさとたくましさに溢れる女性を撮影した初期シリーズ約25点は、ただひたすらに美しい。

ベッティナ・ランス写真展
『密室/Chambre Close』

会場 Art Gallery M84 (東京・銀座)
会期 2016年3月21日(月・祝)~4月30日(土)
料金 一般500円(税込)ほか
電話番号 03-3248-8454
URL http://artgallery-m84.com/

山内宏泰(やまうち ひろやす)
ライター。美術、写真、文芸その他について執筆。著書に『写真のフクシュウ 荒木経惟の言葉』(パイインターナショナル)、『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)など。「写真を読む夜」「provoke project」など写真に関するイベントも定期的に開催。

次の記事に続く 人を悦びの境地へ誘う豊かな色彩  幸せそのものを描く、...

CREA 2016年5月号
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