【ミラノ】街のマスターピースの行方　新旧のアーキテクトを愛で、街を巡る

天を突き刺す尖塔がイタリア一の高さを誇る、新たな風景

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　街は歴史的な美しさを守りながら、イタリアの経済、金融の中心都市らしい近代美が見てとれる。2000年代に入ってから開発が進んだポルタ・ヌオーヴァ地区は、世界的な企業が拠点を置く富の象徴のようなエリア。

　イタリアトップの高さを誇るウニクレジットタワーが経済的な勢いを表すように君臨している。夜にライトアップされると華やかさが増し、オープンカフェから街を眺めるのもいい。

　建築の魅力としては、イタリアのモダニズムが表現されたサン・フランチェスコ・ダッシジ・アル・フォッポニーノ教会も抑えておきたい。六角形の開口部がある外観や梁などに現代デザインの美が宿る。

　また、ポルタ・ヌオーヴァにある“垂直の森”と呼ばれている複合施設も物語のある建物だ。60種類以上の植物が建物を包み、都会にオアシスを作り出していた。

　建築を軸に街を巡ると創造のエッセンスを体感でき、この街がもっと好きになる。

CREA Traveller 2026年冬号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。