ぷるんぷるんの蒸しタピオカのおやつ「アボアボ」

マシータさんの得意料理はマレー半島南部の味。甘みが強く、コクの深い味わいだ。料理教室では、できるだけ伝統的なレシピを伝えることを大事にしている。

――簡単にできるマレーシア料理をぜひ教えてください。

 タピオカで作るゼリーを教えましょう。これは、お母さんが子供に作ってあげる素朴なおやつ。時間が経つと固くなるので、温かいうちに食べてください。レシピではバナナの葉っぱを使っていますが、蒸し器で使用できる容器であれば、なんでもOKです。

「アボアボ(Abok Abok)」。バナナの葉っぱを剥くと、ぷるんぷるんのタピオカが現れる。溶けた黒砂糖とココナッツの香りで南国気分に。

■材料(20個分)
・タピオカ:200~300g
・ドライココナッツ:100g
・黒砂糖:100g
・バナナの葉:4枚
・つまようじ:20本

■作り方
(1) バナナの葉を火で炙ってやわらかくし、幅12~15cmの20等分にカットする。
(2) タピオカは水で洗っておく。
(3) バナナの葉を片手で持ってコーン状(円錐型)にして、先っぽが出ないよう折り曲げる。そこにまずタピオカ、次に黒砂糖、ドライココナッツ、そしてまたタピオカを入れて、つまようじでバナナの葉を刺してとめる。
(4) 蒸し器に入れて20~30分ほど蒸し、タピオカがやわらかくなったら完成!

――おいしそう! 今度作ってみます。

マレーシアごはんの会 古川 音(ふるかわ おと)
「マレーシアごはんの会」にて、マレーシア料理店とコラボしたイベント、マレーシア人シェフに習う料理教室を企画・開催。クアラルンプールに4年滞在した経験をもち、『ニッポンの評判』(新潮新書)のマレーシア編を執筆。マレーシアごはんの会の活動のほか、情報サイト「All About」でのマレーシアライター、食文化講演も担当している。
オフィシャルサイト http://www.malaysiafoodnet.com/

Column

マレーシアごはん偏愛主義!

現地で食べたごはんのおいしさに胸をうたれ、風土と歴史が育んだ食文化のとりことなった女性ふたりによる熱烈レポート。食べた人みんなを笑顔にする、マレーシアごはんのめくるめく世界をたっぷりご堪能ください。

2015.10.03(土)
写真提供=マシータ・ユノス
文・撮影=古川 音