エリック・サティの足跡から辿るフランス文化の粋

「春夏秋冬」より(部分) 2014年 火薬・磁器 作家蔵 Commissioned by the Power Station of Art, Shanghai. Photo by Zhang Feiyu, courtesy Cai Studio

 並み居る歴史上の音楽家の中で異彩を放ち、変わり者として名高いのがエリック・サティ。

 西洋音楽が培ってきた調性や和音の定石を平気で踏み越え、音楽はかしこまって聴くのではなく「さりげなくそこにあるもの」と再定義。今の私たちの音楽との付き合い方を用意したのは彼だ。

 ピカソ、コクトーら同時期の芸術家とも刺激を与え合ったサティの足跡を、自筆楽譜や関連作品などでビジュアル面から辿れる。

『異端の作曲家 エリック・サティとその時代展』
会場 Bunkamura ザ・ミュージアム(東京・渋谷)
会期 2015年7月8日(水)~8月30日(日)
料金 一般1,400円(税込)ほか
電話番号 03-5777-8600(ハローダイヤル)
URL http://www.bunkamura.co.jp/museum/

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2015.07.19(日)
文=山内宏泰

CREA 2015年8月号
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すぐできる、夏休みっぽいこと

CREA 2015年8月号

すぐできる、夏休みっぽいこと

定価780円