【次に流行るもう一曲】
華原朋美「はじまりのうたが聴こえる」

作曲を手がけたのは何とあの小室哲哉!

伊藤 2曲目は華原朋美「はじまりのうたが聴こえる」。彼女には僕らのコーライティング著書『とびきり愛される女性になる。 恋愛ソングから学ぶ魔法のフレーズ』では、推薦文をいただきました。

山口 あれは嬉しかったですね。帯に朋ちゃんの笑顔の写真ですよ!

伊藤 自分の書いた本の帯に朋ちゃんの推薦文と写真、いままでそんなことが起こると考えたことも無かったですけど、嬉しかったです。今回の曲はラブソングではないけど、作詞は華原朋美、作曲が小室哲哉というなんとも感慨深いコラボ作品になっていますね。

山口 デビュー20年だそうですね。人生は長いし、いろんなことがあるんだよね、って改めて思います。

伊藤 詞の内容も彼女の人生そのものって感じで、等身大のエールソングになっていますね。彼女のヒットソングとともに一緒に育ってきたトモラーたちには、かなりジンジンくる曲になっていると思います。

山口 歌の表現力が抜群に上がっている。ただ、アイドル的にデビューした人が歌がうまくなると、声が全然別のキャラクターになってしまうことが多いんだけれど、彼女の場合は、若い頃に感じた「耳に引っかかる」部分はちゃんと残っていて、ニュアンスがきちんと伝わる表現力が加わっているのが素晴らしいなと思いました。この曲は売れて欲しいですね。可能性あると思います。

伊藤 僕ら「ラブソングラボ」としては、大人になった華原朋美のラブソングも聴きたいですね。

華原朋美「はじまりのうたが聴こえる」
ユニバーサル ミュージック 2015年5月20日発売
初回盤[CD+DVD]1,500円、通常盤[CD]1,000円(税抜)
■華原朋美にとって実に約9年ぶりとなるオリジナルシングル。表題曲は、テレビ東京系「水曜ミステリー9」エンディング曲に起用された。6月には、デビュー20周年を記念した自身初のオールタイムベストアルバム『ALL TIME SINGLES BEST』『ALL TIME SELECTION BEST』が2作品同時にリリースされる。
■「はじまりのうたが聴こえる」作詞/華原朋美 作曲/小室哲哉
■オフィシャルサイトURL http://sp.tomomikahara.com/

【動画サイト】
「はじまりのうたが聴こえる」
URL https://www.youtube.com/watch?v=ZqHL1l8nrOw

山口哲一 (やまぐち のりかず)
音楽プロデューサー、コンテンツビジネス・エバンジェリスト。(株)バグ・コーポレーション代表取締役、「デジタルコンテンツ白書」(経産省監修)編集委員。プロデュースのテーマに、ソーシャルメディア活用、グローバルな視点、異業種コラボレーションを掲げて、音楽とITに関する実践的な研究を行っている。著書に『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本』(ダイヤモンド社)、『ソーシャル時代に音楽を“売る”7つの戦略』『プロ直伝! 職業作曲家への道』(リットーミュージック)、『世界を変える80年代生まれの起業家 ~起業という選択~』(スペースシャワーネットワーク)、『DAWで曲を作る時にプロが実際に行なっていること』(リットーミュージック)がある。詳細プロフィールはこちら
Twitter@yamabug https://twitter.com/yamabug
ブログ「いまだタイトル決めれず」 http://yamabug.blogspot.jp/
作曲家育成セミナー「山口ゼミ」 http://www.tcpl.jp/openschool/yamaguchi.html
WEDGE Infinity連載「ビジネスパーソンのためのエンタメ業界入門」 http://wedge.ismedia.jp/category/entertainment

伊藤涼 (いとう りょう)
音楽プロデューサー、ソングライター。「青春アミーゴ」などのミリオンセラーをプロデュース、後にフリーランスに。ソングライターとして、乃木坂46「走れ!Bicycle」、AKB48「ここにいたこと」などの作品がある。作詞アナリスト、フードミュージックプロデューサーとしても活躍。論理的で明晰な分析力に注目。著書に『作詞力 ウケル・イケテル・カシカケル』(リットーミュージック)、山口哲一との共著に『最先端の作曲法 コーライティングの教科書』(リットーミュージック)がある。
マゴノダイマデ・プロダクション http://www.mago-dai.com/
ブログ「伊藤涼の音楽」 http://ameblo.jp/magodai/
伊藤涼が主宰する作詞研究室リリック・ラボ 
http://www.mago-dai.com/?p=778

Column

来月、流行るJポップ チャート不毛時代のヒット曲羅針盤

音楽ビジネスとITに精通したプロデューサー・山口哲一。作詞アナリストとしても活躍する切れ者ソングライター・伊藤涼。ますます混迷深まるJポップの世界において、この2人の賢人が、デジタル技術と職人的な勘を組み合わせて近未来のヒット曲をずばり予見する!

2015.05.14(木)
文=山口哲一、伊藤涼