Magnificent View #443
白保サンゴ礁(沖縄県)

(C) Chris McGuire / Masterfile / amanaimages

 石垣島の東部、白保地区の海岸に沿って広がる白保サンゴ礁は、南北約10キロ、東西の最大幅約1キロにも亘るサンゴの生息地。70種以上のサンゴが生息しているといわれ、北半球で最大・最古のアオサンゴ群落も擁している。

 沖縄の多くのサンゴ礁がオニヒトデによる食害や赤土流出によって消失しつつあるなか、ここは良好な生態系を残す、貴重な存在。ご覧のような、直径5メートルを超えるハマサンゴも見ることができる。

 だが、そんな自然の宝庫であるこの場所にも、一時は新空港建設のための埋め立てが計画されていた。地元住民や自然保護団体らの強烈な反対を受け、計画は撤回。2013年、埋め立てを伴わない形で新空港が開港した。

 エメラルドグリーンに輝く水面と、変化に富んだ自然が見られる白保の海。環境の変化に伴う自然破壊を心配する声はいまだ高く、その保護が注目されている。

Column

今日の絶景

この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!

2014.12.17(水)
文=芹澤和美